【地図で見る】最もNBA選手を輩出したバスケのメッカはどこだ?
NBAでプレイする外国人選手の数は、2012年シーズン開始時で84人。20年前と比べて3倍以上の増加をみせており、近年のバスケットボールの国際的な普及速度を物語っている。それでも外国人選手の割合はNBA全体の約20%にしか及ばず、まだまだバスケの世界はアメリカ人の天下だ。
では、バスケ大国アメリカの中で、最もNBA選手を輩出している土地、バスケのメッカはどこだろう?
米人気スポーツブログ「Dead Spin」が、今昔NBAプレイヤー3802名の出身地を割り出し、とてもわかりやすい地図グラフにまとめていたので紹介したい。
まずは、州別の輩出数から…。
州別:
当然ながら、人口の多い州ほどNBA選手の輩出数は大きい。カリフォルニア州が405人と最も多く、全体の10.7%。次にニューヨーク州(361人)、イリノイ州(258人)と続いている。
反対に、西海岸を除くアメリカ北西部と、マサチューセッツ州以北の北東部3州は極端にNBA選手が少ない。ニューイングランド州に限っては、今のところスパーズのマット・ボナーだけだ。
▼ニューイングランドの星、マット・ボナーを侮るなかれ!
一方で、人口に対する割合でみると、オスカー・ロバートソンやラリー・バードを輩出したインディアナ州がダントツのトップ(人口100万人当たり26人)。また、ケンタッキー州(100万人当たり23人)やルイジアナ州(23人)も輩出率が高くなっている。
次に都市エリア別で比較してみよう。
メトロエリア別:
(※注)ここでいう都市エリア(メトロエリア)とは、一つの都市だけでなく、その周辺のエリアも含む。例えば、ニューヨーク都市エリアには、ニュージャージー北部やペンシルバニアの一部も含まれている。
アメリカ人NBA選手の約81%が、いわゆる都市部出身だ。アメリカの都市人口率が71%なのを考慮すると、NBA選手の“都会っ子率”は非常に高い。中でも、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスの3大バスケ都市が全体の20%以上を占めている。
それぞれの都市の選手の質はどうだろうか?以下は、主な大都市出身の有名プレーヤーのリスト:
- ニューヨーク:
・マイケル・ジョーダン
・ジュリアス・アービング
・カーメロ・アンソニー
・カリーム・アブドゥル=ジャバー - シカゴ:
・デリック・ローズ
・ドウェイン・ウェイド
・アイザイア・トーマス
・ティム・ハーダウェイ - フィラデルフィア:
・コービー・ブライアント
・ウィルト・チェンバレン
・ピート・マラビッチ - ワシントンD.C:
・ケビン・デュラント
・エルジン・ベイラー - LA:
・レジー・ミラー(リバーサイド)
・ラッセル・ウェストブルック
・ケビン・ラブ - ベイ・エリア(サンフランシスコ、オークランド):
・ジェイソン・キッド
・ゲイリー・ペイトン
・ポール・ピアス
ニューヨーク、フィラデルフィア、ワシントンD.Cの東部都市は、選手の質が異様に高い。出身地分けでイースト対ウェストのオールスター戦をやったら、イーストが圧勝することだろう。
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バスケのメッカは一体どこなのか?選手の輩出数の多さ、選手の質からみる限り、ニューヨークで間違いない。その次はシカゴといったところだろうか。
ただ、近年ではアリゾナ州やテキサス州出身の選手も増えている。実際に、今年のマクドナルド・オールアメリカン・ゲーム(米高校生のオールスターゲーム)に出場した選手のうち、5人がテキサス出身だ。
さらに冒頭で触れたように、外国人選手の躍進もめまぐるしい。あと20年もすれば、バスケットボールの勢力図は大きく変わるであろうことが予想される。その時に、アジアはどれだけ食い込めているだろうか?
ソース:「deadspin.com」、「basketball-reference.com」