【SAS vs LAC第5戦】スパーズが辛勝でシリーズに王手、勝敗を分けたのはジョーダンのティップイン
現地28日に行われたサンアントニオ・スパーズ対ロサンゼルス・クリッパーズのシリーズ第5戦は、クラッチタイムにクリッパーズの猛攻を逃げ切ったスパーズが111対107で接戦を制し、第2ラウンド進出に王手をかけた。
試合は、好調な出だしを切ったクリッパーズが第1Qに最大14点のリードを奪うも、パティー・ミルズとマヌ・ジノビリの連続フィールドゴールにより、スパーズは第2Q開始1分で早々と逆転に成功。そこからはリードチェンジを繰り返す激しい攻防が続き、82-82の同点で最終ピリオドに突入する。
▼ジノビリのナイスアシスト
▼マット・ボナーのハックはハグ
第4Qも1ゴール差を争う大接戦となったが、クリス・ポールのテクニカルファウルをきっかけにスパーズは10-6のランを展開し、残り2分11秒でリードを7点差に拡大。しかしそこからクリッパーズが1点差にまで詰め寄る猛反撃をみせ、残り6秒で逆転勝利のチャンスを手に入れた。
▼クリッパーズのラストポゼッション…
ブレイク・グリフィンのフローターで試合は逆転するように思われたが、デアンドレ・ジョーダンがリング内のボールに触れてしまったためオフェンシブゴールテンディングとなり、バスケットはノーカウント。これで命拾いしたスパーズは、続くポゼッションでダニー・グリーンが1本、カワイ・レナードが2本のフリースローを沈め、辛うじて大事な勝利を手にした。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
SAS | 22 | 31 | 29 | 29 | 111 |
LAC | 27 | 27 | 28 | 25 | 107 |
「(ジョーダンのゴールテンディングは)勝敗を決するプレーになった。幸運に恵まれたよ。入るはずだったボールを、ジョーダンが触ってしまった。本当なら1点ビハインドのはずだったが、それで試合は大きく変わった」
– マヌ・ジノビリ
スパーズは、ティム・ダンカンがチームハイの21得点と11リバウンドで、シリーズ3回目となる20/10のダブルダブルを記録。2点リードで迎えた第4Q残り1分にはグリフィンのレイアップをブロックするなど、クラッチタイムのディフェンスでもファインプレーをみせ、チームを牽引した。
▼ティム・ダンカン、第5戦ハイライト
他にはカワイ・レナードが18得点、マヌ・ジノビリが14得点をマーク。ボリス・ディアウは第4Qラスト6分の正念場で7得点を獲得して、勝利に大貢献した。
▼ディアウ、ショットクロックビーター
クリッパーズは、グリフィンがゲームハイの31得点、14リバウンド、7アシスト、ジョーダンが21得点、14リバウンドを記録。クリス・ポールも19得点、10アシストと安定した活躍をみせたが、スターター以外の選手が精彩を欠き、ベンチ得点はスパーズの48点に対して17点だった。またこの日のクリッパーズは、スリーポイントの成功数が14本中わずか1本に終わっている。
デアンドレ・ジョーダン、最後のゴールテンディングについて:
「まぬけなプレーだった。ボールに触れてしまった。チームは善戦して、1点差でリードできる状況まで持ってこれたというのに。他の誰でもない俺の責任だよ。俺がボールをティップしてしまったんだ」
▼ブレイク・グリフィン、第5戦ハイライト
▼SAS vs LACシーズンスタッツ(5試合合計)
SAS | LAC | |
得点 | 519 | 508 |
アシスト | 117 | 99 |
リバウンド | 235 | 228 |
FG% | 44.5% | 45.4% |
ターンオーバー | 60 | 59 |
3P成功数 | 45 | 31 |
3P% | 34.6% | 30.4% |
ファーストブレイク得点 | 65 | 82 |
ペイントエリア得点 | 216 | 232 |
ベンチ得点 | 223 | 119 |
このシリーズで2チームの違いが最も顕著に表れているのはベンチの活躍だ。クリッパーズは得点の75%以上をスターターに依存しているのに対して、スパーズは約43%が控え選手の得点。5試合を通してスパーズのベンチは104点差でクリッパーズのベンチをアウトスコアした。
同時にスターターの平均出場時間は、クリッパーズが36.6分、スパーズが28.8分と大きな差がある。怪我でトニー・パーカーとティアゴ・スプリッタ-の出場時間が制限されている中、スパーズは上手く負担を分散できており、この消耗度の違いが第6戦で少なからず有利に働くかもしれない。
第6戦は、現地30日にスパーズの本拠地で行われる。
参考記事:「ESPN」