2020年版「NBA U-25」プレイヤーランキング by ESPN
以下は、ESPNのNBAアナリストたちによる毎年恒例のU25若手選手ランキング。現在NBAに所属する25歳未満の選手を対象に、将来性をベースにしてランク付けされている。
なお、次世代スター筆頭の一人であるデンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチは、同ランキングが公開される1週間前に25歳になったのでリストから除外されている。
10位タイ:デビン・ブッカー
- フェニックス・サンズ、23歳
- 26.1得点、6.6リバウンド、4.2アシスト
新世代を代表するスコアラー/シューター。プレイメイクもどんどん上達しており、今季にはキャリア初のオールスターに選出された。
オフェンス面では非の打ち所のない選手なので、もう少し順位が高くてもよさそうだが、守備が苦手なのと、キャリア5年で1度もチームをプレイオフに導けていないといった部分がランキングに響いたのかもしれない。
10位タイ:シェイ・ギルジアス・アレクサンダー
- オクラホマシティ・サンダー、21歳
- 19.3得点、6.1リバウンド、3.3アシスト
攻守に強い万能タイプのコンボガード。今季は「20-20-10」のトリプルダブルを達成するなどオールラウンドなスキルセットを存分に披露しつつ、、チームの得点リーダーとしてサンダーの好成績に貢献している。
9位:ブランドン・イングラム
- ニューオリンズ・ペリカンズ、22歳
- 24.3得点、6.3リバウンド、4.3アシスト
LAからニューオリンズに活躍の場を移した今季のイングラムは、平均スリーアテンプト数6.3本から成功率38.7%を記録と、シューターとしても大きく成長。キャリア初のオールスター選出を果たした。
8位:トレイ・ヤング
- アトランタ・ホークス、21歳
- 29.6得点、4.3リバウンド、9.3アシスト
今季のヤングは得点でリーグ3位タイ、アシストでリーグ2位を平均。2年目の21歳とは思えない活躍ぶりで、オールスターゲーム2020の先発メンバーに選ばれている。
7位:ジャ・モラント
- メンフィス・グリズリーズ、20歳
- 17.6得点、3.5リバウンド、6.9アシスト
2019年ドラフト全体2位指名のモラントは、今季ルーキーで平均得点2位、アシスト1位を記録。2020新人王の最有力候補だ。
爆発的な身体能力に加え、狭いスペースでのヘジテーションといったドリブルスキルも高く、縦横無尽に敵陣に切り込む姿は、若手時代のデリック・ローズを少し彷彿させる。
6位:ドノバン・ミッチェル
- ユタ・ジャズ、23歳
- 24.2得点、4.4リバウンド、4.2アシスト
リーグ3年目となる今季のミッチェルは、オールスター初出場を達成。得点、リバウンド、アシストでそれぞれキャリアハイを平均している。
5位:カール・アンソニー・タウンズ
- ミネソタ・ティンバーウルブズ、24歳
- 26.5得点、10.8リバウンド、4.4アシスト
今季のタウンズは怪我に悩まされ続けたため、35試合の出場にとどまったが、得点とアシストで自己最多を平均しつつ、スリー成功率41.2%を記録。オフェンス面では、すでに現リーグのセンターでナンバーワンと言えるだろう。
今後の課題はディフェンスの改善。ここをクリアし、さらにチームをプレイオフに導けるようになれば、NBAのベストビッグマンと呼ばれるようになるはず。
4位:ベン・シモンズ
- フィラデルフィア・76ers、23歳
- 16.7得点、7.8リバウンド、8.2アシスト
DPOYを狙えるレベルの守備力に、抜群のパスセンス。パワーとサイズ、スピードを兼ね備えた“ポジションレス”な選手であり、トランジションではまさにアンストッパブルだ。
シモンズの唯一かつ大きな弱点は、ジャンプショットががまったく打てないところ。今季はキャリア初の3ポイントショットを成功させ、選手としての進化に期待が高まったが、最終的にシーズントータルでわずか6本しかスリーを放っていない(2本成功)。
せめて完全フリーのシュートを躊躇なく打てるようになるだけでも、シモンズのプレイヤーとしての天井とチームオフェンスの幅が大きく広がる。
3位:ジェイソン・テイタム
- ボストン・セルティックス、22歳
- 23.6得点、7.1リバウンド、2.9アシスト
今季でプロ3年目のテイタムは、得点、アシスト、リバウンド、スティールでキャリアハイを記録し、オールスターに初選出。2月には12試合で30.7得点を平均して、自身初のプレイヤーズ・オブ・ザ・マンスを受賞するなど、3年目の大ブレイクを遂げている。
昨季と比べてショットセレクションが改善した他、ピック&ロールやアイソなどオンボールスコアラーとしてのスキルも上達。特にオールスターブレイク前後は、レブロン・ジェイムスやカワイ・レナードらNBAトップクラスのスーパースターとマッチアップしても遜色ないレベルのパフォーマンスを見せた。
またテイタムはディフェンス力も非常に高い。今の成長を維持できれば、数年後にはレナードに代わって、リーグ屈指の“ツーウェイ・プレイヤー”になると思う。
2位:ザイオン・ウィリアムソン
- ニューオリンズ・ペリカンズ、19歳
- 23.6得点、6.8リバウンド、2.2アシスト
膝の怪我により、スタートで出遅れてしまった2019年ドラフト1位指名のウィリアムソンだが、1月末のデビューから19試合では、10代の新人選手として前代未聞のスタッツを記録。19歳ながらNBAのベテランビッグたちを翻弄するパワーとアジリティを持っており、特にファーストステップとセカンドジャンプの爆発力が凄まじすぎる。
ウィリアムソンのインパクトは数字にも表れており、今季ペリカンズはウィリアムソンがフロアにいる時間帯の得失点差(100ポゼッションあたり)で+10.4点を記録。サンプルサイズが少ないとは言え、これはレブロン・ジェイムスやヤニス・アデトクンボに匹敵するレベルの数字だ。
あえて不安要素をあげるとすれば、長いシーズンを通してコンディションを維持できるかどうか。あれほどの巨体が飛び跳ねまくるのだから、膝への負担は相当なものだろう。ポテンシャルだけを見れば、U-25の選手たちの中で最も伸びしろがあるかもしれない。
1位:ルカ・ドンチッチ
- ダラス・マーベリックス、21歳
- 28.7得点、9.3リバウンド、8.7アシスト
今季のドンチッチは、得点でリーグ6位、アシストで4位の数字を記録し、シーズントリプルダブル数ではリーグ1位。昨季まで下位チームだったマブスをプレイオフ圏内へと牽引し、オールスター先発に選出された。オールNBAチーム入りもほぼ確実だ。
他に1シーズンで「28-8-8」以上のスタッツを平均した選手は、歴代NBAでオスカー・ロバートソン、マイケル・ジョーダン、ラッセル・ウェストブルック、ジェイムス・ハーデンの4選手しかいない。ドンチッチはリーグ2年目、20~21歳のシーズンにしてそれをやってのけてしまった。現リーグの25歳未満の選手の中で、最もMVPに近い選手だろう。
特にパスセンスやコートビジョン、バスケットボールIQはすでにリーグトップクラス。自身のペースを決して乱すことなく、ディフェンスの二歩先を読むようなプレイを見せる。
また、他の若手スターのような超人的な跳躍力やクイックネスは持たないが、トップスピードからブレーキをかける“減速力”が素晴らしく、体をぶつけながら急にストップするドンチッチのドライブについていけないディフェンダーは多い。
12~25位以下は以下の通り:
- バム・アデバヨ(22歳)
- ジェイレン・ブラウン(23歳)
- ディアンジェロ・ラッセル(24歳)
- ディアロン・フォックス(22歳)
- ザック・ラビーン(25歳)
- ジャレン・ジャクソンJr.(20歳)
- デアンドレ・エイトン(21歳)
- ジャマール・マレー(23歳)
- クリスタプス・ポルジンギス(24歳)
- ジョナサン・アイザック(22歳)
- ドマンタス・サボニス(23歳)
- マイケル・ポーターJr.(21歳)
- ジョン・コリンズ(22歳)
- ロンゾ・ボール(22歳)
Via ESPN