サンダー大型新人のチェット・ホルムグレン、右足負傷で2022-23シーズン絶望
OKCからあまりにも残念過ぎるニュースが飛び出してしまった。
オクラホマシティ・サンダーは現地8月25日、2022年ドラフト全体2位指名のチェット・ホルムグレンが右足を脱臼骨折したことを発表。サンダーのサム・プレスティGMによると、ホルムグレンはデビュー年となるはずだった2022-23シーズンを全休する見込みだという。
ホルムグレンが負傷したとみられるのは、8月20日にシアトルで行われたプロアマ合同リーグ『The Crawsover』の試合序盤。トランジションでレブロン・ジェームズのレイアップを阻止しようとした際に右足を痛め、後日の検査でリスフラン関節損傷と診断された。
なおこの試合にはホルムグレンやレブロンの他にも、セルティックスのジェイソン・テイタムやホークスのデジャンテ・マレー、2022ドラ1のパオロ・バンケロらも参戦。超豪華な面子で大いに盛り上がっていたが、コートのコンディションが悪すぎたため前半で中断となっている。
復帰時期や後遺症は?
2022年NBAドラフトでサンダーから全体2位指名を受けたホルムグレンは、3Pショットからリム守備まで万能にこなせる身長216cmのセンター。ガードスキルを持った7フッターとして高校時代から大注目を浴び、今年7月に出場したサマーリーグのデビュー戦では23得点、7リバウンド、4アシスト、6ブロックをマークと、期待を上回る大活躍を見せた。
▼SLホルムグレン
まさに“ユニコーン”と呼ぶに相応しい新世代のビッグマンであり、そのポテンシャルの高さは「パウ・ガソルやルディ・ゴベアのアップグレード版」などと極めて高い評価をするスカウトもいるほど。
ただその一方で、ドラフト時に最も懸念されていたのは、スキルだけでなく体重もガード選手並み(身長216センチに対して体重90キロ未満)というアンバランスなフィジカル。そして7フッターには常について回る怪我のリスクだ。
今回ホルムグレンが負ったリスフラン関節損傷(足根中足関節の脱臼)は、NBAではあまり聞きなれないが、NFL(アメフト)ではよくみられる怪我の一つ。
ペンシルベニア大学医学大学院が2016年に発表した研究結果によると、NFLではリスフラン関節損傷の怪我を負った選手の離脱期間が平均で約11カ月。また怪我前と復帰後のパフォーマンスに大きな違いはみられなかったという。
7フッターの新人選手が怪我でプロ1年目を台無しにしてしまうというのはかなり不安(グレッグ・オデンの悪夢)。だが、ジョエル・エンビードやブレイク・グリフィンなどルーキーシーズンを怪我で全休(エンビードの場合は最初の2シーズン)しながらも後に完全復活し、全盛期にはMVP級のスーパースターへと成長したケースもある。ホルムグレンが後者になることを祈るばかりだ。
参考記事:「NBA」