シカゴ・ブルズがオールスターのニコラ・ブーチェビッチ獲得
シカゴ・ブルズが、ザック・ラビーンの相棒となれる2人目のオールスターを獲得。プレイオフ進出実現に向けて大きく動いた。
ブルズは現地25日、オーランド・マジックとのトレードに合意し、センターのニコラ・ブーチェビッチとアル・ファルーク・アミヌを獲得。その見返りとして、ウィンデル・カーターJr.とオットー・ポーター、ドラフト1巡目指名権2つをマジックに譲渡する。
ESPNによると、ブルズが放出したドラフトピックは、2021年と2023年の1巡目指名権。2021年の指名権はトップ4位の保護付きで、2023年の指名権にも軽い保護が付く見込みだという。
今シーズンのブーチェビッチは、44試合で自己ベストの24.5得点、11.8リバウンド、3.8アシストを平均。キャリア2度目となるオールスターゲーム出場を果たしたばかりだ。
特にシューティングが絶好調で、スリー成功率でリーグ平均を大きく上回る40.6%(2.7本/6.5本)を記録中。Basketball Referenceによると、3P成功率4割以上で24得点/10リバウンドのダブルダブルを平均した選手は、ブーチェビッチの他、歴代NBAでラリー・バード、ジョエル・エンビード、ニコラ・ヨキッチ、カール・アンソニー・タウンズの4人しかいない。
ドラフト1巡目指名権2つの放出はかなり大きな出費。特に、今年のドラフトクラスは大豊作の年だと言われている。ただ、NBAで最も人気の高い球団の一つであるブルズとしては、ジョーダン引退後のように低迷期(6年連続ロッタリー)が長引くのを何としても避けたいところだ。
2017年のオフにジミー・バトラーと決別して以降はプレイオフと縁がなく、その間にドラフト上位指名で獲得した若手選手たち(ラウリ・マルカネンにウィンデル・カーターJr.、コービー・ホワイト)もイマイチ伸び悩んでいる状況。このまま現状を維持しても、ロッタリーチームを脱出できるのがいつになるのか先が見えない。
ブルズは今年も負け越してはいるものの、ザック・ラビーンがトップクラスのスコアラー(リーグ8位の平均28.1得点)へと大躍進。このタイミングで大勝負に出るのはありだと思う。今回のブーチェビッチ獲得は、大幅な戦力アップになるはずだ。
ブーチェビッチは得点力とシュートレンジ、プレイメイクに長けた超万能なオフェンシブ・センター。ハイ/ローポストだけでなく、ストレッチビッグとしても存在感を発揮できる。オフェンス面において、ラビーンとの相性は抜群だろう。
▼先月にはブルズ戦でキャリアハイパフォーマンス
またブーチェビッチの契約は、今季を含めて残り3年/7200万ドル。ベテランオールスターの年俸としてはかなりお得だ。
マジックはリセット
同日のマジックはブーチェビッチの他にも、アーロン・ゴードンとエバン・フォーニエをトレード。チームを支えてきたコアメンバーを総放出して、完全な再建モードに突入した。
マジックは、フォーニエ放出でボストン・セルティックスからドラフト2巡目指名権2つ、ゴードン放出でナゲッツから2025年ドラフト1巡目指名権、ゲリー・ハリス、RJ・ハンプトンを獲得する。
ゴードンのトレードは、両チームがウィンウィンのフェアバリューだと思う。
ソース:「ESPN」