【NBAファイナル第4戦】キャブスが記録的なシューティングでウォリアーズを撃破
現地9日にクイッケンローンズアリーナで行われたクリーブランド・キャバリアーズ対ゴールデンステイト・ウォリアーズの2017NBAファイナル第4戦は、開始直後から完全に主導権を握ったキャブスが137-116で快勝。今季ファイナル初勝利をあげてシリーズを1-3とし、ウォリアーズの無敗優勝を阻止した。
負けたら終わりの崖っぷちで第4戦に臨んだキャブスは、レブロン・ジェイムスとカイリー・アービング、ケビン・ラブのビッグスリーが合計94得点を獲得するモンスターパフォーマンスを見せ、序盤からウォリアーズディフェンスを圧倒。27-11のランで試合をスタートし、第1Q中盤で16点リードを奪うと、第2Q以降は最後まで二桁点差を維持したまま、ホームで余裕の勝利を収めた。
▼セルフ・アリウープ!
キャブスが記録祭り
- 1ピリオドにおける得点でNBAファイナル史上最多(第1Q49得点)
- ハーフタイムにおける得点でファイナル新記録(前半86得点)
- スリー成功数でファイナル新記録(24本)
- 最終スコアでファイナル史上最多3位タイ(137得点)
前半だけで26本中9本のフリースローに失敗したキャブスだが、それでもハーフタイムでプレーオフ新記録に届いたというのは本当に凄い。
キャブスは、アービングがゲームハイの40得点、レブロンが31得点/11アシスト/10リバウンド、ラブが23得点をマーク。レブロンはファイナルにおけるキャリア通算トリプルダブル数で9回に到達し、マジック・ジョンソンを抜いて歴代単独1位となった。マジックは試合後、新記録を樹立したレブロンにTwitterで祝福のメッセージを送っている。
「私の記録を破り、9回のTDでNBAファイナルのトリプルダブル・キングになったレブロン・ジェイムスにおめでとう」
– マジック・ジョンソン
▼ビッグスリーが94得点
キャブスは他に、J.R.スミスが10本中5本のスリー成功と第3戦に続いて好調を維持し、15得点で勝利に貢献。トリスタン・トンプソンもようやく本領を発揮し、36分の出場で10リバウンド/5アシストを獲得した。
史上初の完全優勝への夢が途絶えたウォリアーズは、ケビン・デュラントがチーム最多の35得点を記録。スプラッシュブラザーズはショット本数を制限されてあまりインパクトを残せず、ステフィン・カリーがFG成功率30%の14得点/10アシスト、クレイ・トンプソンがFG36.4%の13得点に終わっている。今季のウォリアーズが1度もリードを奪えなかった試合は、レギュラーシーズンとプレーオフを通して今回が2度目だ(1回目は11月4日のレイカーズ戦)。
スティーブ・カーHCは、試合開始5分でザザ・パチュリアとアンドレ・イグダーラを交代させ、通常よりもかなり早いタイミングでスモールラインアップを投入し、キャブスのテンポにマッチアップしようとしたが、キャブスの勢いを止めることはできなかった。
▼GSWハイライト
この日の試合では、キャブスの記録的なシューティングパフォーマンスの他にも、カオスなハプニングがいくつかあった。
1.ドレイモンドのテクニカルファウル
第3Q中盤にドレイモンド・グリーンがテクニカルファウルをコールされた際、一時試合が中断。このテクニカルが、グリーンにとって1つ目なのか2つ目なのか、審判とスコアラーズテーブルの間で認識の食い違いがあったためだ。現地のファンや選手たちだけでなく、実況アナウンサーに至るまで、審判以外の大多数が、2つ目のテクニカルファウルによりグリーンの退場だと思い、実際にスコアラーズテーブルでも第1Q終盤にグリーンへのテクニカルファウルが記録されていた。
▼GSWベンチも困惑
結局のところ、グリーンは退場にならなかった。審判の説明によると、実際に第1Qにテクニカルがコールされているが、対象がグリーンではなく、カーHCだったとのこと。そのことをちゃんとスコアラーズテーブルに伝えていなかったため、勘違いが生じてしまったとしている。
2.KDに「ウェストブルック」コール
フリースローラインに立ったデュラントに対し、キャブスファンから「ラッセル・ウェストブルック!!」
3.シャンパートとパチュリアにダブルテクニカル
昨季ファイナル第4戦でも同じようなことが…。
4.D.ウェイド…
これでシリーズは、昨季と同じく4試合を終えた時点で3-1。今年はドレイモンドの出場停止がなく、さらにハリソン・バーンズの代わりにケビン・デュラントと、ウォリアーズが昨季以上に優勢なのは間違いないが、相手はレブロン・ジェイムスなので最後まで何が起こるかはわからない。
キャブスの生き残りをかけた第5戦は、現地12日にオラクルアリーナで行われる。
ボックススコア:「NBA」