ロサンゼルス・クリッパーズが球団史上初のウェストファイナル進出!!
ロサンゼルス・クリッパーズが現地18日、本拠地ステイプルズ・センターで行われたユタ・ジャズとのウェスタンカンファレンス準決勝第6戦に131-119で勝利。シリーズ開幕2連敗からの4連勝で1位シードのジャズを下し、2021年カンファレンスファイナルへの進出を決めた。
クリッパーズがウェスト決勝まで駒を進めるのは、1970年の球団設立から51年目にして初。シリーズ最後の2試合は、エースのカワイ・レナード抜きで勝ち抜いた。
Mann’s Game
この日のクリッパーズでは、2年目フォワードのテレンス・マンがキャリア最多の39得点で大活躍。膝の負傷で離脱中のレナードの代わりに先発SFとして36分プレイし、7本のスリーを含む21本中15本のフィールドゴールを成功させた。
マンは決してスリーが得意な選手ではない。昨季はシーズントータルで20本中7本成功。今季レギュラーシーズンでも91本中38本と、成功率は高いが試投数自体は少なく、ジャズのスカウティングレポートにも「マンの3Pに警戒せよ」みたいな一文は記されていなかったはずだ。
そんなマンが、クリッパーズの球団史を代表するビッグゲームで見事にステップアップ(スリー10本中7本!)。特にクリッパーズが最大25点ビハインドに陥った第3Qにはピリオド20得点をあげてテイクオーバーし、大逆転劇の起爆剤となる。
▼71/70/100のシューティング
マンはスポットアップスリーの他にも、試合を通してハッスルプレイや守備でも活躍。第1Q序盤にはDPOYのルディ・ゴベアの上からプットバック・ダンクを叩き込み、ステイプルズ・センターを沸かせた。
ついにセミファイナルの壁を突破したクリッパーズは他に、ポール・ジョージが28得点、レジー・ジャクソンが27得点/10アシスト、ニコラス・バトゥームが16得点をマーク。
マブスとの第1ラウンドでは存在感が薄かったパトリック・ビバリーは、ベンチから27分の出場で12得点/4アシストをあげつつ、守備面で勝利に大貢献。特に後半に入ってからドノバン・ミッチェルのマークで素晴らしい仕事をした。
これで今季ポストシーズンでのクリッパーズは、2シリーズ連続で0勝2敗から逆転勝利。ウェスト準決勝で3勝1敗からメルトダウンした昨季プレイオフとは打って変わって、逆境で最高のプレイができるハートの強さを見せつけている。
この日の試合でも、第3Q開始直後で50-75の25点ビハインド。第7戦突入は確実かに見えたが、それでも決してあきらめることなくチーム一丸となって戦い、奇跡的なカムバックを実現させた。
後半でのクリッパーズは19アシストから42本中30本のフィールドゴールを成功させ、81-47でジャズをアウトスコア。シューティングの大爆発に加え、後半だけでジャズに10ターンオーバーを出させる好守備で流れを引き寄せた。
▼25点差からの大逆転
一方で敗れたジャズは、ドノバン・ミッチェルが39得点、9アシストで奮闘。同シリーズでのミッチェルは、足首の怪我を抱えながら6試合で34.8得点を平均する大活躍を見せた。
ミッチェルの他には、ロイス・オニールとジョーダン・クラークソンがそれぞれ21得点、ボヤン・ボグダノビッチが14得点を記録。第6戦ではマイク・コンリーがハムストリングの怪我から復帰したが明らかに本調子ではなく、26分の出場でFG8本中1本から5得点、6ターンオーバーに終わっている。
またルディ・ゴベアは、シリーズを通してDPOYとしての存在感を十分に発揮できず。特にシリーズ中盤からは、常にペリメーターまで飛び出すことを余儀なくされるクリッパーズのファイブ・アウト・オフェンスに大苦戦。第6戦ではマークマンだったテレンス・マンへのクローズアウトが遅く、何度もコーナーからのオープンスリーを許してしまい、チーム守備の弱点にさえなっていた。
クリッパーズは初のウェスト決勝でフェニックス・サンズと対戦。シリーズ第1戦は、現地20日にフェニックスで行われる。
ボックススコア:「NBA」