デマー・デローザンがキャリア初のトリプルダブルでラプターズにリベンジ
「Revenge is a dish best served cold」(復讐は 冷まして食べるのが一番おいしい)、今季トレーニングキャンプ直前にTwitterでそう呟いていたデマー・デローザンが、古巣との初対決でさっそくリベンジ遂行だ。
カワイ・レナードの古巣初凱旋として大きな注目を集めた現地3日のサンアントニオ・スパーズ対トロント・ラプターズ戦は、ホームチームのスパーズが125-107で圧勝。デローザンは21得点、14リバウンド、11アシストをマークし、キャリア初のトリプルダブルを達成した。
▼序盤から強烈なダンク
試合の前日、スパーズのグレッグ・ポポビッチHCは「ファンたちには思いやりと敬意を持ってレナードに接してほしい」と訴えかけていたが、大方の予想通りそうはならず、この日のAT&Tセンターは元フランチャイズスターへの敵意で満ちていた。
試合前のウォームアップの時点ですでに大ブーイング。レナードがボールを持つとヤジが飛んだが、反対に同じく古巣初凱旋だったダニー・グリーンのターンになると声援が上がる。
▼この待遇の差
https://twitter.com/EvanClosky/status/1080992393816690688
試合前のイントロでレナードとグリーンのトリビュートビデオが同時に上映された際も同じ。その直後のスターター紹介では、グリーンには温かい拍手が送られたが、レナードにはブーイング。
▼さすがに心が痛い…
試合が始まるとさらにエスカレートし、レナードがボールに触れるたびにブーイングの嵐。レナードは試合最初のポゼッションでカウント・ワンスローのレイアップをねじ込んで「AND ONE!!!」と雄叫びをあげ、プレイで観客を黙らせようとするが、フリースローに失敗したため、スタンドから大歓声が上がってしまう。
レナードがフリースローラインに立てば、「Traitor」(裏切り者)の大合唱。
さらに第4Q終盤には、すでに勝敗が決してレナードがフロアにいないにもかかわらず、「Uncle Dennis」のチャントが巻き起こる。
▼レナードも苦笑い
https://twitter.com/Ballislife/status/1081033373877964800
※「Uncle Dennis」(デニスおじさん)はレナードの叔父で、『レナード移籍騒動』の主要キャラの一人
レブロン・ジェイムスやケビン・デュラントの初凱旋の時と比べればマシだったとは言え、今でもレナードを応援したいスパーズファンの立場としては、正直なところチームが大勝しても見ていてどこか気持ちが暗くなる試合だった。ただ試合後に、ポポビッチHCとレナードが談笑するシーンでは心が温かくなった。
▼やっとレナードに笑顔が戻る
ポポビッチHCは試合後、スパーズファンからレナードに向けられたブーイングについて、「気の毒に思った」とコメントしている。
勝利したスパーズはデローザンの他、ラマーカス・オルドリッジが23得点、ブリン・フォーブスが20得点をマーク。ラプターズは、レナードがチームハイの21得点で奮闘した。
ボックススコア:「NBA」