ドック・リバースHC、リオ五輪で経験積んだデアンドレの躍進に期待
クリス・ポールがロサンゼルス・クリッパーズへとトレード移籍し、ブレイク・グリフィンとのコアを結成してから、すでに5年が経った。
ポールの加入により、ドアマットチームから一気にチャンピオンシップ・コンテンダーへと生まれ変わったクリッパーズ。ハイライトプレー連発のエキサイティングなオフェンスで人気を集め、毎年50勝以上の好成績を収めてきたが、プレーオフでは怪我やウェストの強豪たちに阻まれ、カンファレンス・セミファイナルの壁を越えらていない。来年の夏には、CP3とグリフィンが2人ともプレーヤーオプションを破棄して、フリーエージェントになることができるため、今のロブ・シティーは2016-17シーズンで最後となってしまう可能性も十分にある。
このチームで優勝を狙えることを証明して、スターたちを残留させるため、来季こそは何としても次のステージへと進みたいクリッパーズは、今夏FAでケビン・デュラント争奪戦にこそ敗れたものの、すぐにジャマール・クロフォード、オースティン・リバースと再契約。マリース・スペイツやレイモンド・フェルトン、ブランドン・バスらもFAで獲得し、限られたキャップスペースの中で最大限の戦力補強に成功した。
さらにドック・リバースHCは、アメリカ代表としてリオ・オリンピックで金メダルを獲得したデアンドレ・ジョーダンの躍進にも、大きな期待を寄せているという。リバースHCは、『ボストン・グローブ』紙の取材で、ジョーダンのメンタル面での成長について話した。
「デアンドレは自分自身をスターとして見るようになった。素晴らしい選手ではあったが、これまでは自分のことをスターだと考えていなかったと思う。彼は常に三番手の選手だったから、どこか自分自身をロールプレーヤーとして見ていた部分があった。だが今は、自分がどれだけ素晴らしい選手なのかを知っている。それから、勝利の環境にいるというのは大切なことだ。デアンドレも、勝者がどういったものなのか理解したことだろう」
「我々の選手たちの中でも、今夏は彼が最も重要な存在だと思っている」
– ドック・リバース
ジョーダンは、リオ五輪8試合の出場で7.4得点、6.1リバウンド、FG成功率74%を平均。決勝トーナメント3試合ではスタメンの座を勝ち取り、チームUSAのディフェンシブ・アンカーとして大貢献した。
2014年のジェイムス・ハーデンをはじめ、代表チームに参加した翌シーズンに調子を上げてくる選手は多い。世界最高峰レベルのスターたちに囲まれ、約1ヵ月にわたり切磋琢磨できるのは、良い刺激になるのだろう。昨季にはキャリア初のオールNBAファーストチームに選出されたジョーダンだが、来季はオリンピックで得た勝者のメンタリティで、さらなる成長を遂げることができるか?
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またリバースHCは、ブレイク・グリフィンのトレード放出に関する噂についても言及。根も葉もない噂だと一蹴した。
「(噂は)どれも真実ではない。最初に噂を立てたのは、どうせボストンにいる君たちの誰かだろう。噂の出どころを探ろうとしたのだがね…。ブレイクとクリス・ポールはFAになる。昨年のオクラホマが同じ問題に直面していただろう。次は我々の番ということさ」
「噂はまったくのでたらめ。そこが問題だよ。もし噂に少しでも真実が含まれているなら、プレーヤーに対して『あれは真実ではない』と告げるのを心苦しく感じるはずだ。しかし今はそんなことはない。あの噂は完全なでっち上げだ」
来季はクリッパーズにとって勝負の年となる。
参考記事:「Boston Globe」