ドンチッチが自己最多の19アシスト記録、最後の1本は神パス
NBAでは現地8日、ウェスト7位のダラス・マーベリックスとリーグ首位のミルウォーキー・バックスが対戦。オーバータイムに及ぶ激闘の末に、マブスが136-132で優勝候補チームを下した。
この試合のMVPは、36得点、19アシスト、14リバウンドでバブル3度目のMVPを達成したマブスエースのルカ・ドンチッチ。19アシストはキャリアハイだ。
今季のドンチッチは終盤の勝負所でパフォーマンスが失速する場面が度々見られたが、この日は最後まで圧巻のプレイを維持。OTでは、プレイメイクで完全にゲームを支配しつつ、残り時間11秒にはエリック・ブレッドソーとの1on1から試合を5点差とするフローターをねじ込む。
さらにOT残り1分に放った最後のアシストは、ピック&ロールから自分の股の間を通してロールマンのダンクに繋げる神パスだった。
このアシストが凄すぎるのは、まず利き手ではない左手だったこと。そして何よりも、21歳の2年目若手選手が、2点差のオーバータイム残り1分というミスが許されない状況で、こんな大胆なパスを放つ度胸とクリエイティブさを持っているところだろう。
試合後、マブスのリック・カーライルHCは「バックスのようなチーム相手にあんなパスを出せるのは、偉大な選手である証拠」とドンチッチのスーパープレイを大絶賛。
「ルカは素晴らしい選手であると同時に、素晴らしいパフォーマーだ。お金を払ってでも彼のプレイを見たいと思う。そんな風に言える選手はほとんどいない。彼は本当に特別な選手だ」
– リック・カーライル
ドンチッチ自身は、このミラクルプレイについて、「特に考えていなかった。ただやってみただけ。このプレイをやろうと前もって決めていたわけじゃない。瞬時のひらめきだよ」とコメント。これが天才なんだな、とつくづく思った。
▼シーズン17回目のTD
なお個人的に“股抜きパス”以上に衝撃的だったのは、その直前に魅せたOT残り1分15秒でのプレイ。
左からのドライブでペイントエリアに切り込んで、バックス守備の4選手をインサイドに引きつけると、レイアップにいくと見せかけて空中で体勢を180度を変え、トップ・オブ・ザ・キーにいた完全ノーマークのドリアン・フィニー・スミスに絶妙なパスを放つ。
▼これ
+ Dorian made it. pic.twitter.com/hhYv5UNEjX
— Mavs 🐴 Film 📽 Room (@MavsFilmRoom) August 9, 2020
ファウルがコールされたため、残念ながらDFSのスリーはノーカンとなった。
▼これが通ったとか…
この日の試合は、ドンチッチのNBAキャリアでトップ3に入るパフォーマンスだったと思う。今季リーグ屈指の守備チームであるバックス相手に、これだけ支配的なプレイを見せたところがポイントが高い。
ボックススコア:「NBA」