フランスが大番狂わせで準決勝進出、王者アメリカを89-79で撃破
フランス代表チームが歴史的な大金星をあげた。
9月11日、FIBAワールドカップ2019ではトーナメント準々決勝でフランスとアメリカが対決。リードチェンジを繰り返す大接戦の末、クラッチタイムに主導権を握ったフランスが89-79で勝利し、準決勝進出を決めた。
チームUSAがW杯もしくはオリンピックで金メダルを逃すのは、2006年に東京で開催された世界バスケ以来初。フランスは、NBA選手が参加したアメリカ代表の主要国際大会58連勝というとてつもない記録を終わらせた。
この日の試合は、後半開始直後に二桁リードを奪ったフランスに対し、アメリカが第3Qを27-13で上回り逆転。第4Q序盤には最大でリードを7点に広げ、このままアメリカのペースで決着が付くかと思われたが、勝負所でアメリカのオフェンスが大失速してしまう。
チームUSAのメルトダウン
第4Q残り5分10秒の時点で5点リードと、勝利を掴みかけていたアメリカだが、常勝チームとしてのプレッシャーやフランスに追い上げられている焦りもあったのか、そこから1on1ばかりの単調なオフェンスに陥り得点が停滞。試合ラスト5分間のアメリカは、FG9本中1本、フリースロー5本中1本、ターンオーバー3つと散々なパフォーマンスだった。
対するフランスは、フランク・ニリキーナが難しいクラッチショットを沈めつつ、ディフェンスではルディ・ゴベアがリムを死守。18-3のランで試合を締め括り、打倒USAの大番狂わせを演じた。
勝利したフランスは、ルディ・ゴベアが21得点、16リバウンド、3ブロックで大暴れ。クリス・ミドルトンやハリソン・バーンズらウィング選手がセンターポジションに入るスモールラインアップを多用したアメリカに対して、インサイドゲームを支配した。
フランスはゴベアの他に、エバン・フォーニエが22得点、ナンド・デ・コロが18得点で歴史的な勝利に大貢献している。
アメリカは、ドノバン・ミッチェルがゲームハイの29得点で奮闘。他にはマーカス・スマートが11得点、ケンバ・ウォーカーが10得点をあげたが、2人はクラッチタイムで致命的なフリースローミスが続いてしまった。
フランスは次に準決勝でアルゼンチンと対戦。アメリカは、5~8位決定戦でセルビアと戦う。
今大会では、スター選手たちの参加辞退が相次いだことで絶対王者の座を守ることができなかったアメリカ。2020年の東京五輪では、ベルト奪還のために、2008年の「Redeem Team(リディーム・チーム)」並みのベストメンバーで臨んでくるはずだ。
ボックススコア:「FIBA」