ジェームス・ハーデン 「ベストプレーヤーは俺だ」
「世界一の現役バスケットボール選手は誰だ??」、この質問に対してほとんどの人がレブロン・ジェイムス、もしくはケビン・デュラントと答えるだろう。
ヒューストン・ロケッツのエース、ジェイムス・ハーデンはそう考えていない。自分こそがリーグのベストプレーヤーだと信じている。先日行われた米ESPNのインタビューで、ハーデンは自信満々に語った。
インタビュアー:
「現在のベストプレーヤーは誰だと思う?」
ハーデン:
「俺だ」
インタビュアー:
「今、『あなたも含めてね』、と言おうとしたところでしたよ。あなたの言い方からして、簡単な質問だったかな」
ハーデン:
「そうだね。俺だよ」
続いて、「自分が思う理想の選手に到達できているか」という問いに対しては「程遠い」とコメント。
「まだ道のりは長い。学ぶべきことや改善すべきところがたくさんある。学ぶ姿勢を持ちながら正しいやり方に集中すれば、必ず自分のポテンシャルに届くと思う」
– ジェームス・ハーデン
▼ハーデン、2013‐14シーズンハイライト
ハーデンはまだデビュー5年の24歳。現時点で自らをベストに位置づけるとは相当な自信家だ。傲慢というよりも、むしろすがすがしい気がする。
かといって、ハーデンは他のトッププレーヤーたちを見下ろしているわけではない。先の発言とは少し矛盾するようだが、同じインタビューの中で「レブロンやデュラント、コービーに追いつこうと努力している」と語った。
「彼らに追いつこうとしてるんだ。それが毎日の楽しみであり、俺のモチベーションになる」
– ジェイムス・ハーデン
また、自身をリーグのトッププレーヤーと信じる一方で、「チャンピョンリングを勝ち取るまでは何も言えない」ともしている。
ハーデンはベストプレーヤー?
昨季、ハーデンは自身初となる「オールNBAファースト・チーム」に選出された。今年のアメリカ代表チームでも攻撃の要となっており、オフェンス力だけをみれば現時点でリーグナンバーワンのシューティングガードといって間違いないだろう。
ただし「リーグのベストプレーヤー」と呼ばれるためには、オフェンス/ディフェンスの両方、さらには優れたリーダーシップ力も必須となる。果たして今のハーデンはこのすべてを持ち合わせているだろうか?
・リーダーシップ
少し意外かもしれないが、ハーデンのリーダーシップ力に関しては、アメリカ代表ヘッドコーチのマイク・シャシェフスキーが非常に高く評価している。
「ハーデンは、過去のチームUSAのリーダーたちに負けず劣らずの良きリーダーだ。彼はすばらしい性格の持ち主で、とても明るく、頭もいい。そして言うまでもないが、類まれな才能を持っている」
「特にデュラントがいなくなってからは、チームの先輩的存在として、さらに自分を前に出すようになった。私は彼を理解しているし、彼も私を理解している。一緒に働いてきたからね。我々にとって、まさに彼はキーパーソンだ。疑いようがない」
– マイク・シャシェフスキーHC(NBC Sportsより)
シャシェフスキーHCは、ハーデンが代表チームのリーダーという大きな責任感を担うことで、選手として今後さらに成長するだろうと信じている。
・ディフェンス
ハーデンの問題はやはりディフェンスだ。
ドライブからロングレンジまで何でもこなすオールラウンドなオフェンスとは裏腹に、ディフェンスではボールだけに目を奪われがちで、マークする相手を完全に見失ってしまい、簡単なレイアップをゆるしてしまうという場面が結構ある。とにかく注意散漫で、諦めが早く、足をあまり動かせていない印象。
▼ハーデンのディフェン(2013‐14)
ハーデンのディフェンスに関しては、技術力よりも「やる気のなさ」を指摘する声が少なくない。
ただハーデンは身体能力が高く、それなりにサイズもある選手。オンボールのディフェンダーとしては理想的な体格なので、スイッチを切り替えて真剣に取り組めば、オフ・ザ・ボールのディフェンスもたちまち改善する可能性だってある。
今頃、アメリカ代表アシスタントコーチのトム・ティボドーHC(ブルズ)あたりがチームディフェンス哲学をきつく指導しているかも…。
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ソース:「ESPN」