ヒートがスパーズの連勝を9でストップ、ウェイドはSAでのラストゲームに勝利
スパーズは3シーズンぶりの二桁連勝達成ならず。ドウェイン・ウェイドは2度優勝を争ったライバルチームとのキャリア最後の試合に勝利だ。
現地20日、NBAではAT&Tでサンアントニオ・スパーズとマイアミ・ヒートが対戦。ヒートが110-105で白星をあげ、2月27日から続いていたスパーズの連勝記録を9で止めた。
この日の試合は、第2Qを38-25で上回ったヒートが終始ゲームの主導権を握り、第3Qにはリードを最大で18点に拡大。対するスパーズは最終ピリオドからじわじわと追い上げ、残り時間1分にルディ・ゲイのフローターで1ゴール差にまで迫ったが、そこで息切れとなってしまった。
▼ウェイドのクラッチショット
勝利したヒートは、ゴラン・ドラギッチがベンチからチーム最多の22得点をマーク。ウェイドはFG13本中5本成功の11得点と絶好調ではなかったが、終盤の苦しい場面でクラッチショットを沈めた他、残り9秒にはトランジションでデマー・デローザンからボールをスティールして勝利を決めた。
ヒートはシーズン残り11試合の時点で35勝36敗のイースト8位。9位のオーランド・マジックとは1.5ゲーム差となっている。
なおヒートがスパーズをシーズンスウィープするのは、1996-97、2012-13に次いで今季が球団史上3度目だ。
ポップからウェイドにギフト
今季限りでの現役引退を表明しているウェイドにとって、この日の試合はスパーズ本拠地でのラストゲーム。
ウェイドの輝かしいキャリアを称えるため、スパーズは試合前のイントロでトリビュートビデオを上映。さらにグレッグ・ポポビッチHCがウェイドに“スパーズ・ビッグスリー”(ダンカン、ジノビリ、パーカー)のサイン入りユニフォームをプレゼントした。
「NBAバスケットボールの世界において、ウェイドは確実に伝説的な存在だ。彼はハードにプレイし、勝利するためにプレイした。彼は驚異的な情熱を持って試合に臨んでいた。だが彼を伝説たらしめる理由は、オンコートでのパフォーマンスだけではない。それに負けないほどの素敵な笑顔、そして世界や地域コミュニティに対する理解力を持っていたからこそだ」
– グレッグ・ポポビッチ
試合後、ウェイドは自身のインスタグラムにポポビッチHCから貰ったギフトの写真を投稿し、スパーズの球団やファンたちに感謝のメッセージを綴った。
「最高だった!素晴らしいトリビュートとスタンディングオベーションを贈ってくれたスパーズとそのファンたちに大きな感謝!コーチ・ポップは本当に特別な存在だ。僕のユニフォーム・コレクションがさらに充実した。殿堂入りが確実な3選手のユニフォームをプレゼントしてくれてありがとう」
– ドウェイン・ウェイド
1月20日以来2カ月ぶりにホーム黒星を喫したスパーズは、ラマーカス・オルドリッジとパティ・ミルズ、マルコ・ベリネリがそれぞれ17得点を獲得。試合序盤にヒートの2-3ゾーンディフェンスでシューティングのリズムを乱され苦戦したが、セカンドユニットのシューター陣が奮闘し、ベンチ出場の4選手(ゲイ、ミルズ、ベリネリ、バータンス)だけで26本中12本のスリーを決めて、スターターを上回る59得点をあげた。
なお同日には、ユタ・ジャズがニックスに勝利し、オクラホマシティ・サンダーがラプターズに敗北。そのため現地20日の時点で、ウェストの下位シードはスパーズ、クリッパーズ、サンダーの3チームが42勝30敗で並び、5位のジャズとわずか0.5ゲーム差という大混戦となっている。
▼ウェストプレイオフシード
チーム | 成績 | ゲーム差 | |
1 | ウォリアーズ | 48-22 | – |
2 | ナゲッツ | 47-22 | 0.5 |
3 | ロケッツ | 45-27 | 4 |
4 | ブレイザーズ | 44-27 | 4.5 |
5 | ジャズ | 42-29 | 6.5 |
6 | スパーズ | 42-30 | 7 |
7 | クリッパーズ | 42-30 | 7 |
8 | サンダー | 42-30 | 7 |
9 | キングス | 34-36 | 14 |
現時点でスパーズは、クリッパーズとサンダーの2チームに対してタイブレークを保持しているためウェスト6位。サンダーにはシーズンシリーズで勝ち越しているのですでにタイブレーカー確定だが、クリッパーズとは最終的なカンファレンス対戦成績次第となる。
ウェスト3位と8位の差がわずか3ゲームなので、ここからどのようにシード順位が入れ替わるのか全く予想できない。
ボックススコア:「NBA」