ジョン・ウォールが試合後のインタビューで涙、「この勝利は大切な友達のために」
8日に行われたボストン・セルティックス戦の試合後、勝利したワシントン・ウィザーズのジョン・ウォールはインタビューの最中に涙を流した。ダブルオーバータイムにわたる死闘を制したことへの喜びの涙ではない。友達を突然失ったことに対する悲しみの涙だ。
ウォールは試合当日の朝、友人のマイヤちゃん6歳が癌で亡くなったとの知らせを受けていた。
「全力で癌と闘った小さな子供が病気に負けてしまうのを目の当たりにするのはとても辛いよ。この試合は彼女のためのもの。僕のユニフォームもショーツも、彼女の家族に捧げたい。僕にとってすごく辛い日だ。今日はたくさん泣いた…」
途中から感情が抑えられなくなり、ウォールは言葉を失った。
昨年10月にわずか5歳にしてバーキットリンパ腫と診断されたマイヤちゃん。「ニッキー・ミナージュに会って、ピンクのウィッグをもらいたい」、それが少女の夢だったという。
そのことを聞きつけたウォールは今年3月に彼女を球場に招待し、2人でニッキー・ミナージュへのメッセージビデオを作成。その日のうちにミナージュの耳に届き、後日マイヤちゃんの願いは実現した。
その後2人は友達になって連絡を取り合い、2週間ほど前にもチャットで会話したばかり。報道によると、今季のウォールはいつもマイヤちゃんの名前をスニーカーに書き込んで試合に臨んでいたという。
「もしみんなにマイヤと出会う機会があったなら、彼女がどれほど素敵な女の子だったのか知ることができたはず。知らせを聞いてとても悲しいけど、マイヤは天国にいったんだ。彼女の家族のために祈りを。君ことは絶対に忘れない。安らかに眠れ、マイヤ」
– ジョン・ウォール
8日のセルティックス戦は絶対に負けたくなかった。ウィザーズの5点ビハインドで迎えたセカンド・オーバータイム残り2分3秒から、ウォールは全身全霊のプレーで試合をテイクオーバーし、10連続得点を獲得。最終的に26得点、17アシストを記録し、マイヤちゃんに捧げるための勝利を見事手にした。
▼ジョン・ウォール、セルティックス戦ハイライト
試合後、ネット上には敗北したセルティックスファンたちからも「ウォールが勝って良かった」といったコメントが寄せられていた。
Thumbnail via John Wall/Instagram
参考記事:「ESPN」