ウォリアーズ19歳新人のジョナサン・クミンガ、史上最年少でプレイオフ先発出場
ゴールデンステイト・ウォリアーズが現地7日、本拠地チェイス・センターで行われたメンフィス・グリズリーズとのウェスト準決勝第3戦に142-112で圧勝。2勝1敗でシリーズのリードを奪った。
この日の試合では、2021年ドラフト全体7位指名のジョナサン・クミンガがポストシーズン初のスターティングラインアップ入り。NBAによると、プレイオフ史上最年少(19歳213日)での先発出場だという。
クミンガは18分の出場で、10本中8本のFG成功から18得点で勝利に貢献。ESPNによれば、10代の選手がプレイオフの試合で18得点以上をマークしたのは、コービー・ブライアント(3回)、トニー・パーカー(3回)、カーメロ・アンソニー(2回)に次いで、クミンガが史上4人目となる。
クミンガの他には、ステフィン・カリーが30得点、ジョーダン・プールが27得点、クレイ・トンプソンが21得点と、ガード陣が大活躍。チーム合計でFG63.1%(84本中53本)/スリー53.1%(32本中17本)/フリースローのフィールドゴール(90.5%)という驚異的なシューティングを記録し、今季プレイオフ最多となる142点をスコアした。
モラント負傷
一方で敗れたグリズリーズは、ジャ・モラントが34得点をマーク。モラントは第4Q中盤にひざを痛めたらしく、残り時間6分で途中退場した。
モラントが負傷したとされるのは、第4Q残り7分での接触プレイ。ウォリアーズがモラントに激しいトラップを仕掛けた際に起こった。
グリズリーズのテイラー・ジェンキンズHCは、プールがモラントのひざを掴んだことが怪我の原因になったと主張。負傷したモラント自身も試合後、Twitterで「規範を破った(broke the code)」というコメントを添えながら問題のプレイの映像をリツイートしている(既に削除済み)。ネット上では、ファンやメディアの間で「プールがダーティープレイをした」という批判の声も一部から出ていた。
映像を見る限り、プールのファウルはよく見られるプレイであり、故意にケガを負わせようとしたのではないことは明らか。そもそも、手を一瞬スワイプした程度で膝がダメになるとは思えない(プールがヤシガニ並みの握力を持っているなら話は別だが…)。
なおSNSでは、モラントが怪我を負ったのは第3Q序盤での守備プレイが原因ではないかという意見も出ている。
原因が何だったにせよ、シリーズの勝敗を大きく左右するオールスターが怪我してしまったのは本当に残念。グリズリーズのジェンキンズHCによると、モラントはシリーズ第4戦を欠場する確率が高いという。
ウォリアーズとグリズリーズの第4戦は、現地10日にサンフランシスコで行われる。
プール、ブレイク
2019年ドラフト28位指名でウォリアーズに入団したジョーダン・プール。キャリア最初の2シーズンは、傘下のGリーグチームでプレイするなど“ポテンシャル枠”の若手選手の1人だったが、3年目の今季はプレシーズンから大ブレイクし、チームの主力の1人に昇格した。
さらにキャリア初ポストシーズンとなる2022プレイオフでは、8試合で22.9得点、5.4アシスト、スリー成功率46.2%を平均と、オールスター級の活躍ぶりでチームに大貢献している。
▼ジョーダン・プール2021-22
カリー/トンプソン/グリーンのダイナスティ全盛期が終わりに近づく中、プールとクミンガが次世代フランチャイズスターとしての資質を存分に披露。なおスプラッシュ・ブラザーズの後継者の名前が「プール」(水関係)なのは、もはや奇跡と言っても良いだろう。
ボックススコア:「NBA」