【ハイライト】ネッツで再起図るベン・シモンズがヤニス相手にローポストで好守備
フィラデルフィア・76ersからのトレード移籍を経て、今季プレシーズンで約1年半ぶりに戦線復帰したブルックリン・ネッツのベン・シモンズ。現地10月12日に行われたミルウォーキー・バックスとの試合では、攻守で移籍/復帰後ベストなパフォーマンスを見せ、ネッツの今プレシーズン初勝利に大貢献した。
この日のシモンズで最も印象的だったのは守備面。元MVPのヤニス・アデトクンボ相手に序盤から見事なディフェンスを披露する。
ヤニス・アデトクンボは今や世界トップクラスのスコアラーへと成長。正真正銘のフィジカルモンスターであり、サイズで対応しようとすればドライブでぶち抜かれ、反対にスピードで対応しようとすればパワーで一蹴される。NBAでも、ほとんどのディフェンダーをミスマッチにしてしまうほど“アンストッパブル”な選手だ。
一方のベン・シモンズも、フィジカルと身体能力はリーグ屈指。上の動画では、ややパワーで押されながらもファウルを犯すことなく、ローポストでアデトクンボを止めた。
なおヤニスがやられっぱなしで終わるはずもなく、後半開始直後にはローポストでシモンズの上から強烈な一発をお見舞い。同日の試合ではFG21本中わずか6本成功とフィールドゴールで苦戦したが、フリースローでスコアを稼ぎつつ24得点/14リバウンドのダブルダブルをマークしている。
▼プレシーズンからバチバチ火花を散らす感じが最高
シモンズ完全復活は間近?
この日のシモンズはオフェンス面でも奮闘。プレイメーカーとしてチームの得点チャンスを幾度となく生み出し、28分の出場で7得点/10アシスト/8リバウンドをマークした。
第2Q終盤には、速攻での見事なドリブルさばきからロブパスでアシストを獲得。
そして前半序盤には、スクリーン&ショートロールから絶妙なアリウープパス。これぞシモンズの真骨頂と言えるようなファインプレイだ。
ジャンプショットが大の苦手という致命的な弱点があるものの、そこ以外は理想的なスペックを持ち合わせているシモンズ。
守備面では、ポイントガードからスモールラインアップのセンターまで難なくスイッチできるサイズと機動力を持つ超万能ディフェンダー。2021のDPOY選考では、ルディ・ゴベアに次ぐ2位の得票数を得た。
またオフェンス面では、オンボールのトランジションとコートビジョンに長けた選手。外のシュートが全く打てない(もしくは打たない)ため、今のリーグでエース的な役割を務めるのは少し難しいかもしれないが、上の動画のようにスクリーンからのショートロールでボールを受けてアシストするなど、“中継ぎ的なプレイメーカー”として躍動できる。
目指すべきはレブロンではなくドレイモンド・グリーン。ネッツでのシモンズが“究極のロールプレイヤー”としての役割に徹することができるなら、チームの伸びしろは大きく広がるはずだ。
ボックススコア:「NBA」