パオロ・バンケロが今季ルーキー最多の33得点ダブルダブル、レブロン以来初の快挙
NBAでは現地11月5日、オーランド・マジックとサクラメント・キングスがアムウェイ・センターで対戦。マジックはオーバータイムに及ぶ接戦の末に敗れたものの、ドラフト1位指名のパオロ・バンケロが今季新人選手の中で最多の33得点をあげる大奮闘を見せた。
キングス戦でのバンケロはFG26本中14本成功からの33得点に加え、16リバウンドと4アシストをマーク。NBAによると、20歳未満の選手が30/15以上でのダブルダブルを記録したのは、2003年のレブロン・ジェームズ以来初で史上2人目だという。
とてもルーキーとは思えない安定したプレイができる選手だ。
オンボールでガンガン点を取りつつ、スクリーン&ロールやカットなどオフボールでも優秀。ドリブルでのフェイスアップに加え、ゴール下でのフットワークも良く、さらにトランジションでも走れる。
この日のマジックはバンケロの他、2年目ウィングのフランツ・ワグナーが31得点、ボル・ボルが23得点と、若手陣が活躍。OTでは残り46秒の6点ビハインドから同点に巻き返すも、最後の最後でキングスのディアロン・フォックスにロゴから決勝点を決められた。
劇的な勝利を手にしたキングスは、ブザービーターを沈めたフォックスがゲームハイ37得点、ドマンタス・サボニスが25得点/11リバウンド/6アシストでチームを牽引。今シーズン3勝5敗とした。
アイバーソン以降で最多
バンケロはNBAデビューから10試合で22.9得点を平均中。もし今の数字を最後まで維持できれば、新人選手として1996年のアレン・アイバーソン(23.5得点)以降で最多のシーズン得点記録となる。
アイバーソン以降で公式的にシーズン平均20得点超えを達成したルーキーは、以下の9選手のみだ(今季新人、さらにデビュー年の出場試合数がシーズンの半分に満たなかったジョエル・エンビードとザイオン・ウィリアムソンは除く):
- ティム・ダンカン(1997年):21.1得点
- エルトン・ブランド(1999年):20.1得点
- レブロン・ジェームズ(2003年):20.9得点
- カーメロ・アンソニー(2003年):21.0得点
- ケビン・デュラント(2007年):20.3得点
- タイリーク・エバンス(2009年):20.1得点
- ブレイク・グリフィン(2010年):22.5得点
- ドノバン・ミッチェル(2017年):20.5得点
- ルカ・ドンチッチ(2018年):21.2得点
上記リストの9人中7人(カーメロ・アンソニーとドノバン・ミッチェル以外)が新人王受賞者というそうそうたる顔ぶれ。またタイリーク・エバンスを除く8選手が、複数回のオールスター出場経験を持つオールNBA級のフランチャイズプレイヤーへと進化を遂げた。
さらに10代でデビューした選手に条件を絞ると、該当するのはレブロンとカーメロ、デュラント、ルカ・ドンチッチの4人のみ。バンケロはこの面子に名を連ねようとしている。
▼ルーキー時代のレブロン
そもそもルーキーが平均20得点をキープすること自体が極めて稀。それが今季はバンケロの他にも、ペイサーズ新人のベネディクト・マサリンが8試合で20.7得点を平均している。
バンケロとマサリンがシーズン中盤からも今のペースを維持できるのかに注目したい。
ボックススコア:「NBA」