ジェリー・ウェスト、ウォリアーズを離れクリッパーズへ
現役時代はレイカーズのエースとして活躍し、NBAロゴのモデルにもなったバスケットボール殿堂入りのジェリー・ウェストが、ゴールデンステイト・ウォリアーズを後にして、ロサンゼルス・クリッパーズのコンサルタントに就任することを明かした。
ウェストは今回の決断について、「(ウォリアーズを)去ることは決めていたが、その先は決まっていなかった」とESPNの取材でコメント。すでに79歳の高齢だが、まだ闘争心は失っていないと語っている。
「どのように年を取り、どんな人生を送るかは人それぞれ。年老いたとは感じていない。今でも強い闘争心を持っている。時には困難が必要だ。私は昔から常に挑戦的な人間だった」
– ジェリー・ウェスト
選手時代に「ミスター・クラッチ」と呼ばれたウェストは、1960年から14シーズンをレイカーズ一筋で過ごし、1972年にNBA制覇を達成。1969年に敗北チームながらファイナルMVPに選出された他、14回のオールスター、12回のオールNBAチーム入りなど数々の功績を残し、1996年に発表された「50人の偉大な選手」の一人にも選ばれた。
▼現役時代のウェスト
現役引退後のウェストは、レイカーズのヘッドコーチを3シーズン務め、1982年にチームのGMに就任。レイカーズはウェストの在任中に、マジック・ジョンソン率いる『ショータイム・レイカーズ』やシャキール・オニール/コービー・ブライアントの3連覇ダイナスティなど大成功を収めている。
ウェストがウォリアーズのフロントに入ったのは2011年。人事での決定権は持たなかったものの、コンサルタント/アドバイザーとして当時ドアマットチームだったウォリアーズを歴代屈指のスーパーチームへと生まれ変わらせるのに貢献した。ケビン・デュラント獲得の際も立役者の一人となり、2014年にクレイ・トンプソンとケビン・ラブのトレードの話が出た際も、トンプソンを放出しないようチームに強く助言したとされている。
今夏のクリッパーズは、クリス・ポールやブレイク・グリフィン、J.J.レディックがFAになり、重大な岐路に立たされている。最も偉大なNBAエグゼクティブとも言われるウェストの手腕がチームの今後にどのような影響を及ぼすのか注目だ。
参考記事:「SI」