【ファイナル第1戦】ウォリアーズがOTの死闘に勝利、キャブスはレブロンが44得点もあと1歩届かず
約1週間の長いブレイクを経て、ついに現地4日から始まったゴールデンステイト・ウォリアーズ対クリーブランド・キャバリアーズのNBAファイナル2015。オラクルアリーナで行われた第1戦は、延長戦のクラッチタイムにキャブスのオフェンスを封じ込めたウォリアーズが108対100で勝利を飾った。
この日はエンジンのかかりが悪く、開始11分で早くもキャブスに14点のリードを奪われたウォリアーズだったが、そこからベンチの奮闘で態勢を立て直すと、第2Q中盤にステファン・カリーが連続でシュートに成功。33-22のランで一気に点差を詰め、試合を接戦に持ち込んだ。
▼J.R.スミス、前半終了間際のスリー
後半に入ってからは、1~3ゴール差を巡る攻防が続く。ウォリアーズがレブロン・ジェイムスへのヘルプディフェンスを減らしてきたため、レブロンはアイソレーションでインサイドを果敢に攻めて得点を積み重ねたが、その反面でパスの流れが悪くなり、チームとしてのオフェンスがやや停滞してしまった印象。ハーフタイム以降のキャブスは、レブロン、カイリー・アービング、ティモフェイ・モズコフの3選手以外、誰も得点を挙げていない。
何度かリードチェンジを繰り返した後、同点で迎えた第4Q残り25秒、ウォリアーズはステファン・カリーがレイアップで決勝点を狙うも、アービングが背後からの見事なブロックで阻止。試合は延長戦にもつれ込む。
OTに入ると、キャブスは5分間でフィールドゴール成功が11本中わずか1本の2得点と、オフェンスが大失速してしまう。
一方、ドレイモンド・グリーンをセンターに置く超スモールラインアップで臨んだウォリアーズは、カリーが4本のフリースローを沈めて2ゴール差をつけると、残り2分でハリソン・バーンズがコーナースリーに成功。その後もキャブスを無得点に抑えつつ、フリースローでさらに点差を広げ、一気に勝負を決めた。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | OT | ||
CLE | 29 | 22 | 22 | 25 | 2 | 100 |
GSW | 19 | 29 | 25 | 25 | 10 | 108 |
ウォリアーズは、カリーがチームハイの26得点と8アシストを記録。2日前に脳震盪のガイドラインをクリアしたばかりのトンプソンは、8本中8本のフリースローを成功させ、21得点で勝利に貢献した。
▼ステファン・カリー
ベンチ
第1戦で両チームの間に最も差がついたのは、控え選手の活躍だ。
ウォリアーズのベンチは、アンドレ・イグダーラの15得点、マリース・スペイツの8得点をはじめ、合計で36点をマーク。またイグダーラは、ディフェンス面でもレブロン相手に大健闘をみせた。
一方のキャブスベンチは、J.R.スミスの9得点のみ。カンファレンスファイナルでは大事な場面でスリーを沈めてきたマシュー・デラベドバやジェイムス・ジョーンズは、フィールドゴール成功0本に終わっている。
レブロン・ジェイムス
この日のレブロンは、シーズン自己最多となる44得点を記録。序盤から終盤まで圧倒的なスコアリングパフォーマンスを披露したが、正念場の第4Q残り2分30秒からOT残り10秒にかけての約7分間で1得点も挙げられず、惜しくもチームを勝利に導くことが出来なかった。
モズゴフはアタックモード
ティモフェイ・モズコフは第1戦で16得点、7リバウンドをマーク。レーンカットやピック&ロールからアグレッシブにバスケットをアタックし、豪快なダンクを何本も叩き込んだ。
アービングが再び膝を負傷
試合前は膝の調子が懸念されながらも、ファイナル初戦では43分を超える出場時間を記録したアービング。23得点、7リバウンド、6アシストを獲得した他、クラッチライムでのブロックショットなどディフェンスでも予想以上の大活躍をみせたが、OT残り2分で再び怪我を悪化させるという最悪の事態になってしまった。
足を引きずりながら、悔しそうにコートを後にする姿は、見るだけで辛い。アービングは現地5日にMRI検査を予定しているという。
ファイナル第2戦は、現地7日にウォリアーズの本拠地で行われる。
Image via YouTube/NBA
参考記事:「ESPN」