【動画】NBAの試合で実際に起きた非日常的なハプニング5つ
NBAで1年間に行われる試合数は1200試合以上。毎年それだけのゲームをこなしていれば、さまざまな種類の珍事が起こるのは当然。今回はその中でも、実際に映像を見ないと信じられないような特に印象深いハプニングをいくつかピックアップしてみた。
1.ジノビリのコウモリ退治
・2009年10月31日: スパーズ対キングス戦(@サンアントニオ)
第1Qの途中、1匹のコウモリが突然コートに乱入した。試合が一時中断される中、マヌ・ジノビリがヒラヒラと飛び回っていたコウモリを平手1発で撃墜。そのままフロアから拾い上げコートの外まで運んでいくと、客席から大歓声が起こった。
この日がハロウィンだったというのが何ともシュールだ。
後日ジノビリはコウモリ退治について次のようにコメント:
「みなさんも知っての通り、あれは賢い選択ではなかった。コウモリは生態系の大切な一部であることに加え、中には恐ろしい感染症である狂犬病を持ってるものもいるからだ。そのおかげで、今日僕はワクチンを打つ羽目になったよ(1本どころじゃない!)」
– マヌ・ジノビリ
2.マヌート・ボルのスリーポイント祭り
・1993年3月3日: シクサーズ対サンズ戦(@フェニックス)
当時のセブンティシクサーズにマヌート・ボルという名前のセンターがいた。身長は231cm、歴代NBAで最も背が高い選手に記録されている。
ボルは決してシュートが得意な選手ではなく、10年のキャリアを通してのスリーポイント成功数は40本程度。しかしこの日は、ぎこちないフォームで何と12本中6本を成功させた。これはハプニングというよりも、むしろ奇跡に近い。
ちなみにボルがプールで潜水すると、さらにハプニング度が増す。
3.カーメロがダウン!!でも試合は止まらず…
・2010年4月7日: サンダー対ナゲッツ(@デンバー)
第3Qの終盤、カーメロ・アンソニーがドライブを仕掛けた際にケビン・デュラントと激しく接触し、フロアに崩れこんだ。審判の判定はのトラベリング。アンソニーがコートに倒れたままだったが、試合はそのまま続行された。
これは奇妙を通り越して、少し恐ろしい光景だ。人ひとりが大の字で寝転がっているにもかかわらず、みんな子芝居だと思ったのか。誰もタイムアウトを取ったり、ファウルで時計を止めようとしない。
その後アンソニーはいったんロッカーに下がったが、何事もなく試合に復帰した。
4.ダンカン、ベンチで笑ってたら退場処分に
・2007年4月17日: スパーズ対マブス(@ダラス)
第3Qの終盤、スパーズのベンチで笑っていたティム・ダンカンに対して、ジョーイ・クロフォードが突然テクニカルファウルを与えた。クロフォードはダンカンから挑発されていると感じたらしい。
その1分後、クロフォードがスパーズの選手に笛を吹くと、再びベンチのダンカンは大爆笑。それをみたクロフォードはすぐに2つ目のテクニカルファウルをとり、ダンカンは退場処分となってしまった。
以前からクロフォードは頻繁にテクニカルファウルをコールする審判として知られており、この試合での判定に各地から批判が殺到。後日リーグは、クロフォードに対して無期限の審判停止処分を課し、同じくダンカンにも暴言を吐いたとして2万5000ドルの罰金処分を与えている。
5.パレスの大乱闘
・2004年11月19日: ピストンズ対ペイサーズ(@デトロイト)
あまりにも有名なNBA史上最悪の黒歴史。試合終了直前のハードファウルが原因で、観客を巻き込む大乱闘事件へと発展した。
きっかけは、ファウルに腹を立てたピストンズのベン・ウォーレスがペイサーズのロン・アーテスト(ワールド・ピース)を激しく突き飛ばしたこと。2人はすぐに引き離されたが、興奮しきったピストンズファンが物を投げつけるなどしたため、激怒したペイサーズのプレーヤー数名がスタンドに乱入。スタジアムは選手と観客が殴り合うという手の付けられないカオス状態に陥った。
結果、この日の試合は無効に。観客から数名の負傷者・逮捕者が出て、アーテストにはシーズン出場停止という厳しい処分が課された。
Thumbnail by dbr Atl/Flickr