【サンデーレポート Vol.27】12月8日~14日: コービーのモチベーショナル・スピーチ
NBA2014-15シーズン第7週の気になるニュースや動画をざっとまとめました。サンデーレポートは毎週日曜日にアップします。
【Vol.27】2014-15第7週 – 12月8日~14日
順位表(現地12月13日現在):
ウェスト | イースト | |||
1 | ウォリアーズ | 20-2 | ラプターズ | 17-6 |
2 | グリズリーズ | 19-4 | ウィザーズ | 16-6 |
3 | ロケッツ | 18-5 | ホークス | 16-7 |
4 | ブレイザーズ | 18-6 | ブルズ | 14-8 |
5 | スパーズ | 16-7 | キャブス | 13-9 |
6 | クリッパーズ | 16-7 | バックス | 12-12 |
7 | マブス | 17-8 | ヒート | 11-12 |
8 | サンズ | 12-12 | ネッツ | 10-12 |
9 | ペリカンズ | 11-11 | マジック | 10-16 |
10 | キングス | 11-13 | セルティックス | 7-14 |
11 | サンダー | 10-13 | ペイサーズ | 7-17 |
12 | ナゲッツ | 10-13 | ホーネッツ | 6-17 |
13 | レイカーズ | 7-16 | ピストンズ | 5-19 |
14 | ジャズ | 6-17 | ニックス | 5-20 |
15 | ウルブズ | 5-17 | シクサーズ | 2-21 |
ニュース:
・コービーのモチベーショナル・スピーチ
現地11日に行われたロサンゼルス・レイカーズのチーム練習でコービー・ブライアントが怒鳴った。
「どうしてこれほど負け続けるのかようやくわかった。このチームは『チャーミン』のようにソフトだ!」
「チャーミン(Charmin)」とは、大切な部分を傷つけない柔らかな肌触りが売りのトイレットペーパーブランド。要するにコービーは、今のレイカーズが便所紙のように脆くて軟弱な選手の集まりだと言っている。
この日コービーがチーム練習に全面参加したのは数週間ぶりだった。「練習はいつもこんなクソみたいな感じでやってんのか?すでに20試合も負けた理由が良くわかるな」
さらに練習後、コービーはチームメイトたちの目の前でミッチ・カプチャックGMにも吠えついた。
「俺は練習して上達するためにここに来た。だけどこのクソ野郎どもは何の役にも立ちやしない!」
– コービー
これらの発言を受け、一部のメディアは「コービーがついにキレた」「レイカーズ分裂」などと大袈裟に報じた。だがコービーにしてみれば、ただ単純に不満やいら立ちをぶつけるために暴言を吐いたわけではないらしい。チームメイトにはっぱをかけて奮い立たせるための愛のムチ的なトラッシュトークだったという。
「ただ自分のやり方でやっただけだ。あいつらにとってプラスになるかはわからないが、練習の緊張感は確実に上がる」
– コービー
「若いころは毎日こんな感じで(暴言を吐きながら)練習していた」、コービーはそう語る。ライオンが自分の子供を崖から突き落とすというあれだ。
「チームメイトにチャレンジをけしかけて、何が起こるのか試そうとしているだけだ。やつらをプールに放り投げて、そのまま沈んでいくのか、それとも泳いでくるのかを見極める。俺はずっとそのやり方を信じてきた」
– コービー
コービーは黙って後をついてくるチームメイトを求めているのではなく、「何様のつもりだ、この野郎」と立ち向かってくるようなチームメイトを欲している。嫌われることなど微塵も気にしていない。絶対的な実力と実績があるからこそ取れる行動だ。
コービーがチームメイトを例えるのに口にした「チャーミンのようにソフト」というフレーズはちょっとした注目ワードとなり、Twitterでは「#SoftLikeCharmin」というハッシュタグがトレンドとなった。しばらくすると、チャーミン・ブランドの公式ツイッターアカウントも話題に便乗:
「トイレットペーパーに関して言えば、『チャーミンのようにソフト』と例えられるのは良いことです。バスケットボールでは?あまり良いことではありません」
– Charmin
何はともあれコービー流の毒舌叱咤が功を奏したのか。練習の翌日に行われたサンアントニオ・スパーズ戦では、ジェレミー・リンやニック・ヤングをはじめレイカーズのプレーヤーたちがいつも以上にアグレッシブなプレーをみせ、オーバータイムにわたる死闘の末、敵地で昨季王者を相手に大金星をあげている。
14得点、8アシストを記録したリンは試合後、「トイレットペーパーだらけのチームにしてはすごくハードにプレーできたほうだと思う」と語った。
・黒人のソウルを胸に宿すゴータット
スッと突き出た大きな鼻に毛深い体、スキンヘッド…。ポーランド出身のマーチン・ゴータットは、どこからどうみても完全に白人だ。しかし、心の中には黒人の魂が住んでいるという。Washington Post紙の取材でそう語った。
「俺の仕草や話し方、ユーモアセンスとかだろうね。俺の中にはアフリカン・アメリカンな何かがあるんだ。黒人の魂みたいなものが俺の中にあって、チームメイトたちとふざけ合ったり、共通のことを楽しんだりしている。彼らにもそれが伝わっていると思うよ」
ウィザーズのチームメイトもそのことを認めている:
「俺から見ればゴータットはブラックさ。彼は黒人男性らしい性格をすべて持っている。冗談が大好きで、親しみやすくユーモラスな人間。ゴータットは生まれつきのコメディアンだ」
– ブラッドリー・ビール
この小話を取り上げた意味は特にない…。
・MVPなシーズンを送るハーデン
ロケッツのジェイムス・ハーデンが、今季22試合で得点、アシスト、リバウンド、スティール、ブロックの5項目すべてにおいてチーム最多を記録している(1試合平均ではなくシーズン合計)。
試合数 | 得点 | アシスト | リバウンド | スティール | ブロック |
22 | 581 | 143 | 137 | 45 | 24 |
現在ロケッツは17勝5敗でウェスト3位。ハーデンはまさにMVPにふさわしい活躍をみせている。
ちなみに、過去に1シーズンを通して「得点、アシスト、リバウンド、スティール、ブロック」すべてでチーム最多を記録した選手は、1994-95シカゴ・ブルズのスコッティ・ピッペン、2002-03ミネソタ・ティンバーウルブズのケビン・ガーネット、2008-09クリーブランド・キャバリアーズのレブロンジェイムスの3人しかいない。
動画
1.ジェイムス・ハーデン、『The Hardest Defender』(2014-15)
2.レブロンのフェイダウェイを目の当たりにしたJay-Zの反応
3.ウェストブルック!!
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