2020-21オールNBAチーム:1stチームの5人中3人がヨーロッパ出身選手
NBAでは現地15日、2020-21シーズンのオールNBAチーム選出者15名が発表された。
1stチーム
今年のオールNBA投票では、バックスのヤニス・アデトクンボがただ1人満票の500ポイントを獲得。次点でデンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチ(498ポイント)、ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリー(496ポイント)となった。
トップ3から少し離れて、1stチームではもう1人のガードスポットにダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチ(402ポイント)、もう1人のフォワードスポットにロサンゼルス・クリッパーズのカワイ・レナード(323ポイント)が選出されている。
今年の1stチームは5人のうち、アデトクンボ(ギリシャ)、ヨキッチ(セルビア)、ドンチッチ(スロベニア)の3人がヨーロッパ勢だった。
▼1stチーム投票詳細(1stチーム票が5点、2nd票が3点、3rd票が1点)
1st | 2nd | 3rd | ポイント | |
---|---|---|---|---|
ヤニス・アデトクンボ | 100 | 0 | 0 | 500 |
ニコラ・ヨキッチ | 99 | 1 | 0 | 498 |
ステフィン・カリー | 98 | 2 | 0 | 496 |
ルカ・ドンチッチ | 55 | 41 | 4 | 402 |
カワイ・レナード | 28 | 58 | 9 | 323 |
2021年のオールNBA2ndチームと3rdチームは以下の通り:
2ndチーム
1st | 2nd | 3rd | ポイント | |
---|---|---|---|---|
デイミアン・リラード | 38 | 60 | 2 | 372 |
ジョエル・エンビード | 28 | 70 | 2 | 352 |
クリス・ポール | 23 | 62 | 10 | 311 |
ジュリアス・ランドル | 16 | 46 | 35 | 253 |
レブロン・ジェームズ | 2 | 44 | 32 | 174 |
レブロン・ジェームズはキャリア通算17回目のオールNBAチーム選出(歴代最多で、2位はカリーム、コービー、ダンカンの15回)。
3rdチーム
1st | 2nd | 3rd | ポイント | |
---|---|---|---|---|
ルディ・ゴベア | 0 | 26 | 70 | 148 |
ジミー・バトラー | 7 | 26 | 18 | 131 |
ポール・ジョージ | 0 | 13 | 50 | 89 |
ブラッドリー・ビール | 0 | 7 | 50 | 71 |
カイリー・アービング | 0 | 7 | 40 | 61 |
今年のオールNBAチームで、同じ球団から複数の選手が選ばれたのはクリッパーズ(レナードとジョージ)のみだ。
ビールとランドルが初選出
今年のオールNBAチームで初選出を果たしたのは2人。ニューヨーク・ニックスのジュリアス・ランドルが2ndチーム、ワシントン・ウィザーズのブラッドリー・ビールが3rdチームに選ばれた。
ニックスの選手がオールNBAチーム入りするのは、2012–13シーズンのカーメロ・アンソニー以来8年ぶりとなる。
CP3が10回目の選出
2015年以降は4シーズンに渡ってオールNBAチームから遠ざかっていたクリス・ポールだが、OKCでの昨季とサンズでの今季に2年連続で2ndチーム入り。現役選手の中でレブロンに次いで多い、通算10回目の選出を果たした。
今季のポールは70試合の出場で16.4得点、8.9アシストを平均し、チームの司令塔としてサンズを11年ぶりのプレイオフ進出へと牽引。特に、若手センターのデアンドレ・エイトンとの相性は抜群だった。
ポールはリーグ16年目の35~36歳にして、第2のピークとも言えそうな活躍を見せている。
KDやハーデンが選出漏れ
例年と同じく、2020-21シーズンも多くのスター選手たちが15人という狭きオールNBAチーム枠から弾かれ、ファンたちの間で物議を醸している。
選出漏れした今年のビッグネームは、ネッツのケビン・デュラントとジェイムス・ハーデン、セルティックスのジェイソン・テイタム、ペリカンズのザイオン・ウィリアムソン、ウィザーズのラッセル・ウェストブルック、サンズのデビン・ブッカー、ホークスのトレイ・ヤング、ジャズのドノバン・ミッチェルなど。
デュラントとハーデンに関しては、怪我で長期離脱を余儀なくされたのが選出漏れの主な理由。ただ、レブロンが45試合出場(30勝15敗)で174ポイントから2ndチーム入りしたのに対し、より優秀なスタッツを記録したハーデンが44試合出場(31勝13敗)で41ポイントしか票を得られなかったのが少し驚き。ポジションが違うので、単純に比較はできないが、ハーデンはシーズン序盤での移籍騒動が得票数に響いたのかもしれない。
なおテイタムはオールNBAチーム入りを逃したことで、今後の収入に大きく影響する。もしテイタムが今年のオールNBAチームに選ばれていたなら、昨季オフに結んだルーキースケールの延長契約が「5年30%マックス」(デリック・ローズ・ルール)になっていたが、選出漏れしたことで「5年25%」に減給。合計で約3300万ドル(36億円)のボーナスを失うこととなった。
ドンチッチは30%マックス獲得
その一方で、2年連続でオールNBA1stチームに輝いたルカ・ドンチッチは、「5年30%」でのスーパーマックスの条件をクリア。今オフに、総額5年/2億ドルを超えるルーキー延長契約の対象となる。
参考記事:「NBA」