オーストラリアが3位決定戦でスロベニアを撃破、五輪参加65年目で悲願の初メダル獲得
オリンピック/ワールドカップの常連ながら、メダルをかけた試合ではことごとく敗北。国際大会で苦汁をなめ続けてきたオーストラリア代表が、東京五輪でついに長年の夢を実現させた。
オーストラリアは8月7日、さいたまスーパーアリーナで行われたスロベニアとのオリンピック男子バスケットボール3位決定戦に107-93で勝利。銅メダルに輝いた。
3位決定戦でのオーストラリアは、とにかくパティ・ミルズが凄まじかった。
ミルズは38分の出場で31本中15本のフィールドゴールを成功させ、42得点/9アシストで大活躍。NBAではスポットアップやキャッチ&シュートなどオフボールプレイが主な役割のミルズだが、この日の試合ではアイソレーションからのプルアップやドライブ、プレイメイクでスロベニア守備を切り崩しまくり、得点とアシストを量産。スーパースター級のオンボールパフォーマンスを披露し、オーストラリアを初のメダル獲得に導いた。
ブルックリン・ネッツのようなスーパーチームが、ミルズレベルの選手を年俸600万ドルで獲得するなんてズルい…。
オーストラリアはミルズの他、ジョー・イングルスが16得点、ジョック・ランデールが14得点、ダンテ・エクザムが12得点、マティス・サイブルが11得点で勝利に貢献。リードを二桁に広げた第4Q序盤からスロベニアの猛反撃を食らい、残り時間6分18秒で3点差にまで追い上げられたが、その直後のアンスポーツマンライクファウルをきっかけに再び勢いを取り戻し、試合ラスト6分を24-13でアウトスコアした。
ドンチッチは再び不調
敗れたスロベニアは、ルカ・ドンチッチが22得点、8リバウンド、7アシストをマーク。スタッツだけを見れば上々だが、フランスとの準決勝に引き続きシューティングが絶不調(FG35%、スリー23%)。またこの日は怪我の影響もあったのかボールハンドルやパスが不安定で、ターンオーバーを8本も出してしまった。
ドンチッチは22歳にしてオールNBAファーストチームに輝くなど、バスケットボール史上でも稀に見る天才だが、メンタル面は他の若手選手と同じくまだまだ発展途上。この日のオーストラリア戦でも、審判への不満を爆発させてしまうようなとにかく場面が多く、実際にテクニカルファウルもコールされている。
メダル獲得こそ成らなかったものの、オリンピック初出場で準決勝に進む大健闘を見せたスロベニア。このチームにゴラン・ドラギッチがいたなら、もう少し結果が変わっていたかもしれない。
▼ルカ・ドンチッチ
「決して簡単なことではなかった。でも僕たちは最後まで戦った!スロベニアにとって初めてのオリンピックでここまでやれたのはすごく嬉しい!チームメイトのみんなを誇りに思う」
ボックススコア:「FIBA」