レブロン・ジェイムスがラプターズを破壊、キャブスは敵地2連勝
現地3日にエア・カナダ・センターで行なわれたトロント・ラプターズ対クリーブランド・キャバリアーズのイーストセミファイナル第2戦でのこと。第3ピリオドが終了した時、ESPN実況アナウンサーのマーク・ジョーンズ氏はトロントを『レブロント』と呼んだ:「コマーシャルの後は引き続き“レブロント”から中継です」。この日のレブロンのパフォーマンスは、それほどまでに別次元だった。
第2戦でのレブロンは40分の出場で43得点、14アシスト、8リバウンドをマークし、キャブスを128-110での勝利へと牽引。ターンオーバーはわずか1本のみ。序盤からプレイメイクでチームメイトたちのリズムを作りつつ、ドライブやカットで繰り返しリムをアタックして自らも得点を重ねると、終盤は完全にゾーンに入り、ミスマッチをポストアップで徹底的に攻めながら、フェイダウェイのタフショットを沈めまくった。
▼ショットチャート
レブロンはトータルで28本中19本のフィールドゴールに成功。第4Qにデローザンやラウリーの上からいとも簡単にミドルレンジを沈めまくる様子は、まるでシュート練習でもしているかのようだった。
レブロンの得点力が凄まじいのはもちろんだが、オフェンスを指揮しながら相手の弱点を引きずり出して、ディフェンスの動きに応じて自由自在に攻められるコートビジョンとバスケットボールIQの高さは本当に天才的だ。
▼ラプターズベンチのリアクションがすべてを物語っている
キャブスはレブロンの他に、ケビン・ラブが31得点、11リバウンドで勝利に大貢献している。
ホーム2連敗と最悪のシリーズスタートとなったラプターズは、デマー・デローザンが24得点、カイル・ラウリーが21得点/8アシストをマーク。前半終了時ではリードを保っていたが、後半開始からキャブスに18-5のランを仕掛けられ、完全に主導権を奪われてしまった。
そうなった大きな原因の一つは、サージ・イバカのパフォーマンスがあまりにも酷すぎたためでもある。ドウェイン・ケイシーHCは第3Q開始数分でイバカをベンチに下げることを余儀なくされ、その結果C.J.マイルズがローポストでラブをガードするという形になり、そのミスマッチを徹底的に攻められ、守備が総崩れしてしまった。
この日の試合では、レブロンの偉大さに改めて感嘆させられた。それと同時に、打倒レブロンに向けて膨大な時間と努力を費やしてきたラプターズの心境を考えると胸が痛い。シリーズ第3戦は現地5日にクリーブランドで行われる。
Image by Erik Drost
ボックススコア:「NBA」