ペリカンズが球団史上ワーストの12連敗
アンソニー・デイビスとの決別でフレッシュスタートを切るはずだったニューオリンズ・ペリカンズが、シーズン序盤から泥沼にはまり込んでいる。
ペリカンズは現地15日、本拠地スムージー・キング・センターで行われたオーランド・マジックとの試合に130-119で大敗。2002-03シーズンの球団設立から18年間で最長となる12連敗を喫することとなった。
今オフのペリカンズは、デイビスのトレードでロサンゼルス・レイカーズからブランドン・イングラム、ロンゾ・ボール、ジョシュ・ハートの若手コアを獲得し、2019ドラフトでは大型新人のザイオン・ウィリアムソンを1位指名。さらにJJ・レディックやデリック・フェイバーズら経験豊富なベテラン選手もロスターに加えた。
リーグトップクラスのスーパースター(デイビス)を失ったものの、ドリュー・ホリデーの周りにこれだけの有力選手を集められたことで、ペリカンズの新章スタートは明るいものになると思われていた。個人的にも、今季から早速ウェストのプレイオフレースに参戦するだろうと期待を寄せていた。だが現時点では、歯車が全くかみ合っていない。
イングラムがオールスターレベルの選手に躍進を遂げているものの(23試合平均で25.0得点、7.0リバウンド、3.7アシスト)、今のペリカンズでポジティブなサインはそれくらいだろう。3年目のロンゾ・ボールは膝の怪我がネックとなっているのか、ほとんど成長を感じられず、チームリーダーのドリュー・ホリデーは12月に入ってからようやく調子を取り戻しつつある印象だ。
今季ペリカンズは、オフェンスでリーグ19位、ディフェンスでリーグ29位の数字を記録中。開幕前はホリデーやボールを中心にしたサイズと機動力に優れたペリメーター守備が強みになると思っていたが、今のところそのポテンシャルをまったく発揮できていない。
怪我によるダメージが大きいのは確かだ。特にフロントコート陣の負傷離脱が深刻で、ドラ1のザイオン・ウィリアムソンは膝の怪我でまだ公式戦デビューできておらず、デリック・フェイバーズもシーズンの半分以上を欠場している。だが仮にウィリアムソンとフェイバーズが近いうちに完全復帰したとしても、シーズンを立て直せるかどうか…。
ホリデーは同日、ペリカンズの現状について「最悪だ」としつつも、「前向きでい続ける努力が必要」とコメント。12連敗を喫したが、ウェスト8位との差はまだ6ゲームなので、ここから巻き返せる可能性は十分にある。
ただ将来のことを最優先にするのであれば、それなりの見返りを得られるであろうホリデーやレディックのトレード放出を検討し始めても良い時期かもしれない。
ボックススコア:「NBA」