フェニックス・サンズが28年ぶりのNBAファイナル進出に王手
フェニックス・サンズが現地26日、敵地ステイプルズ・センターで行われたロサンゼルス・クリッパーズとのウェスト決勝第4戦に84-80で勝利。シリーズを3勝1敗とし、チャールズ・バークレーがチームを率いた1993年以来28年ぶりとなるNBAファイナル進出まであと1勝に迫った。
両チームの合計で52本中43本のスリーに失敗と、どちらも外のシュートが絶不調だったサンズとクリッパーズのシリーズ第4戦。サンズは試合を通してリードを維持したものの、決して簡単な勝利ではなかった。
前半はサンズがクリッパーズの得点をわずか36点に抑えて主導権を掌握。ESPNによると、前半36点はクリッパーズのプレイオフ史上でワーストタイの記録だという。
ただ後半に入ると、ようやくオフェンスが機能し始めたクリッパーズが猛反撃。クリッパーズは第3Qを30-19でアウトスコアし、最終ピリオド開始時で1ゴール差にまで迫った。
第4Qは中盤に4分ほどスコアがまったく動かない時間帯があるなど、究極に泥臭い展開。両チームともオフェンスリバウンドでペースを呼び寄せようと粘りまくるが、とにかくショットが決まらない。特にクリッパーズはホームアリーナの歓声を受けながら、幾度となく同点もしくは逆転のチャンスを手にするも、ことごとく失敗に終わる。
サンズは第4Q残り1分でデビン・ブッカーがファウルアウトするピンチに陥るも、そこからフリースローの打ち合いに持ち込んで何とか逃げ切った。
シリーズに王手をかけたサンズは、デアンドレ・エイトンが19得点、22リバウンド、4ブロックのダブルダブルで大活躍。クリス・ポールとデビン・ブッカーのオールスターデュオは合計43得点をマークするも、FG44本中わずか14本中成功とスコアリングでやや精彩を欠いていた。
一方で崖っぷちに立たされることとなったクリッパーズは、ポール・ジョージが23得点/16リバウンド、レジー・ジャクソンが20得点、イビツァ・ズバッツが13得点/14リバウンドのダブルダブルで奮闘。チーム合計でスリー成功数が31本中5本と、大事な一番でリズムを掴めなかった。
Kawhi Leonard going crazy!
第3Q中盤でのこと。しばらく二桁点差でトレイルしていたクリッパーズが7連続得点を決めて6点差まで迫り、アリーナのボルテージが最高潮に達する。
その瞬間、チームベンチではなくVIP席で試合を見守っていたカワイ・レナードに中継カメラがフォーカス。ESPNの実況アナウンサーは「Kawhi Leonard going crazy」(カワイ・レナードも大興奮だ)と叫んだ。
▼Going crazy
アナウンサー/観客のハイテンションとレナードの無表情。絶妙なコントラストを描いている。
なお膝の負傷で離脱中のレナードは、第5戦も期待薄とのこと。あと1敗でシーズン終了となるクリッパーズとしては、何としてもエースに戻ってきて欲しいところだろうが、相棒のポール・ジョージは試合後、「もしカワイが100%でないなら戻ってくるべきじゃない。チームメイトとして、親友としてそう思う。彼の健康状態が何よりも大切だ」とコメントした。
サンズとクリッパーズのシリーズ第5戦は、現地28日にフェニックスで行われる。
ボックススコア:「NBA」