ピストンズが2008-09シーズン以来初の7連勝!!
現地7日、デトロイト・ピストンズがダラス・マーベリックスとの試合で1度もリードを奪われることなく勝利。6日のスパーズ戦に続いて、ウェストの強豪チームをバック・トゥ・バックで破り、年末からの連勝記録を7に伸ばした。
試合は残り時間8分でマブスが4点差まで詰め寄ったものの、その直後にピストンズは控えPGのDJ・オーガスティンが2連続でスリーポイントを沈め、リードを10点に拡大。そこからは基本的に二桁台の点差を保ったまま、108対95でホームチームのマブスに快勝した。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
DET | 31 | 23 | 20 | 34 | 108 |
DAL | 26 | 23 | 19 | 27 | 95 |
▼オーガスティン&モンローのハイライト
第4Qだけで17得点の大活躍をみせたオーガスティンは、22分の出場時間で26得点を記録。グレッグ・モンローはゲームハイの27得点、18リバウンドのモンスターダブルダブルをマークしている。他には、センターのアンドレ・ドラモンドが19リバウンドを獲得。この日のピストンズは、60-43で圧倒的にマブスをアウトリバウンドした。
ピストンズが7連勝を達成したのは、テイショーン・プリンスやラシード・ウォレスがロスターにいた2009年1月以来となる。
新生ピストンズ
今シーズンを5勝23敗の超低空飛行でスタートさせたピストンズだが、12月22日にフォワードのジョシュ・スミスを解雇して以来、まるで見違えるほどのチームに生まれ変わった。誰も自分勝手なプレーをしようとせず、ボールがよく回り、なによりもチームに活気があふれている。
スミス解雇後の7試合だけをみると、ピストンズは「100ポゼッションあたりの得点(OffRtg)」でリーグ2位となる111.5を記録。さらに「100ポゼッションあたりの失点(DefRtg)」はリーグ1位の守備力となる94.3だ。スミス解雇前はどちらもリーグのワースト10に入っていたピストンズのオフェンス/ディフェンス効率は飛躍的に改善された。
▼スミス解雇前/後のオフェンス/ディフェンス比較
OffRtg | DefRtg | NetRtg | |
解雇前 28試合 |
97.6 | 105.8 | -8.2 |
解雇後 7試合 |
111.5 | 94.3 | +17.2 |
※NetRtg=100ポゼッションあたりの得失点差(OffRtg – DefRtg)
スミスの解雇で100ポゼッションあたりの得失点差が+25ポイント以上スイング…。タレントをプラスするのではなく、マイナスしたことでここまでの効果が現れるとは正直驚きだ。しかもその間にスパーズとマブスを敵地で下している。まだまだサンプルサイズが少ないとはいえ、これは無視できる数字じゃない。
以前のピストンズでシュート本数が最も多かったのは、FG成功率が39%のスミスだった(1試合平均14アテンプト)。スミスがいなくなったことで、ボールが本来あるべきプレーメーカー(ブランドン・ジェニングスとDJ・オーガスティン)の手に渡り、それに伴い2人のパフォーマンスも向上している。
▼スミスあり/なしのピストンズPGスタッツ
ジェニングス | 得点 | FG% | FGA |
スミスあり | 12.6 | 36.8% | 11.5 |
スミスなし | 19.3 | 48.7% | 16.1 |
オーガスティン | 得点 | FG% | FGA |
スミスあり | 10.7 | 35.4% | 7.4 |
スミスなし | 11.6 | 47.8% | 9.6 |
※FGA=平均フィールドゴール・アテンプト数
ただし、ピストンズ躍進の理由はスミスの解雇だけではない。最も大きいのは、ジョディー・ミークスの完全復帰でチームのアウトサイドシュートが改善したこと(スリー成功率33.1%→37.2%)。それによりオフェンスのスペーシングが拡大され、ガードのドライブやモンローのポストアップ、ドラモンドのピック&ロールなどを効果的に利用するためのスペースが生まれるようになった。
▼ジョディー・ミークス、マジック戦ハイライト
▼アンドレ・ドラモンド、スパーズ戦ハイライト
現在ピストンズは12勝23敗でイースト12位。8位のヒートとはわずか3ゲーム差で、プレイオフ進出を十分に狙えるポジションにつけている。今のペースがずっと続くとは思わないが、この先ピストンズが昨季ラプターズのような躍進を遂げられるか注目したい。
データ via NBA.com/stats