スパーズがMSGでニックスに勝利、レナードのディフェンス光る
サンアントニオ・スパーズが現地2日、マディソンスクエアガーデンで行われたニューヨーク・ニックス戦に94-84で勝利。前日のセルティックス戦に続いてイーストコーストでのバック・トゥ・バック戦を制し、シーズン成績を3勝1敗とした。
第1Qは、ティム・ダンカンとカワイ・レナードが続けてシュートを決めて幸先の良いスタートを切るも、中盤からオフェンスが停滞。特にミドル~ロングレンジのシュートがまったく決まらず、最初の12分でフィールドゴール成功22本中8本と苦戦した。
第2Qになると攻撃のリズムが大きく改善。ラマーカス・オルドリッジ、ダンカン、レナードの連続得点で一気に主導権を握ると、その一方でニックスのクォーター得点を14点に抑え、47-35の12点リードで前半を終える。スパーズは第2Qだけで10アシスト、5スティールを記録した。
後半に入ってからのスパーズは再びテンポが悪くなり、第3Qにターンオーバーやファウルを連発する。ニックスに反撃のチャンスを与えてしまい、第4Q残り9分30秒で4点差にまで追い上げられたが、そこから何とか態勢を立て直して16-6のランを展開。残り時間2分でリードをこの日最大の14点に拡大し、二桁点差のまま最後まで逃げ切った。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
SAS | 18 | 29 | 23 | 24 | 94 |
NYK | 21 | 14 | 30 | 19 | 84 |
スパーズは、オルドリッジがチームハイの19得点、レナードが18得点、14リバウンド、4ブロック、2スティールをマーク。トニー・パーカーが16得点、FG58.3%と好調だった他、ダンカンは16得点、10リバウンド、6アシストで今季初のダブルダブルを獲得してる。
▼スパーズのニューツインタワー
一方のニックスは、カーメロ・アンソニーがチームハイの19得点。ルーキーのクリスタプス・ポルジンギスは13得点、14リバウンド、3スティール、2ブロックと攻守で大活躍したが、第4Qの終盤に首を負傷し途中退場した。
レナードのD
昨季にDPOYを受賞したレナードは、今シーズン4試合でもその守備力を存分に発揮している。28日のニックス戦では、マッチアップしたカーメロをオン/オフボールで徹底的にマークし、FG成功率23.5%に抑える渾身のディフェンスを披露。前半にはカーメロのショットを背後からブロックし、トランジションスリーに繋げた。
オフェンスプレーヤーに完全に抜いたと思わせ、相手の体の外側に飛んでボールを叩き落とすブロックはレナードの得意技だ。時には、わざとスペースを与えてドライブさせ、後ろからブロックをくらわせるなんてこともやったりする(ピッペンもこのテクニックを得意としていた)。
さらにオフボールでは、見事なディナイ。何が何でも簡単にボールを渡さない。
オフボールでは、常に手をあげてパスレーンを狭めながら、マークマンにぴったりと張り付いてスクリーンの影響を受けにくくする。オンボールでは、ポンプフェイクに引っかかったり、不必要にボールに手を出してシューティングファウルを取られたりすることが滅多にない。そしてシュートが放たれると、真っ先にゴール下に駆けつけ、リバウンドを取りに行く。
こういった細かな基礎が、人並み外れた身体能力やウィングスパン、フットワークと合わさって、リーグ最強のペリメーターディフェンダーとなる。スパーズの試合は、レナードのディフェンスを追うだけでも面白い。
▼レナード vs. カーメロ
今季のレナードは、対戦相手のウィングプレーヤーをことごとく低フィールドゴール成功率に抑えている:
- ケビン・デュラント: 6/19 FG(31.6%)
- ジョー・ジョンソン:1/7 FG(14.3%)
- カーメロ・アンソニー:4/17 FG(23.5%)
ダンカンが新たな大記録
11月1日にはトリオとしての歴代最多勝利数を更新。そして2日ニックス戦での勝利により、ダンカンは1球団で史上最多勝利数を記録した選手となった。
▼1チームでの最多勝利数歴代Top3
勝利数 | チーム | |
ティム・ダンカン | 954勝 | スパーズ |
ジョン・ストックトン | 953勝 | ジャズ |
カール・マローン | 919勝 | ジャズ |
ダンカンはスパーズでのキャリア19年のレギュラーシーズンで通算1335試合に出場し、954試合に勝利(381敗)。Basketball Referenceによると、ダンカンの記録は、ウルブズ(820勝 – 27年)やホーネッツ(868勝 – 26年)、グリズリーズ(654勝 – 21年)、ラプターズ(681勝 – 21年)のフランチャイズ通算勝利数を上回っている。レジェンド!!
ボックススコア:「NBA」