【SAS-HOU第2戦】スパーズが25点差の圧勝で第1戦のリベンジ
サンアントニオ・スパーズ対ヒューストン・ロケッツのカンファレンス・セミファイナル第2戦は、第4Qをダブルスコアで上回ったスパーズが121-96で快勝。大惨敗を喫した第1戦のリベンジを果たし、シリーズを1-1のイーブンに戻した。
この日のスパーズは、第1Qからボール/プレイヤームーブメントが豊富なスパーズらしいチームバスケを展開。カワイ・レナードが前半20得点でオフェンスを牽引し、さらにトニー・パーカーやダニー・グリーンらも良いリズムでショットを決めると、ディフェンスでは第1戦よりもインサイドやスリーポイントラインの守備を固めることに成功し、ハーフタイムで10点のリードを奪う。
アグレッシブに攻めながらも、ハーフコートでは慎重にオフェンスを組み立ててスローペースに持ち込み、ミスを最小限に減らしながら高確率でフィールドゴールを成功させられたことで、ロケッツのトランジションスリーを制限することができた。
▼ミルズとシモンズのギブ&ゴー
スパーズのアジャストメント
第1戦での大惨敗を受け、グレッグ・ポポビッチHCは第2戦でいくつかゲームプランを修正:
- ガソルが3ヵ月ぶりの先発: オフェンス強化のためのラインアップチェンジかと思われたが、カギとなったのはディフェンスだった。第1戦とは違い、ピック&ロールの守備の際に、ガソルは前に出すぎたり安易にスイッチしたりせず、深く陣取ってロールマンを警戒。ポケットパスからのイージーな得点を極力許さず、出来るだけボールハンドラーに難しいレイアップやフローターを打たせるよう仕向けた。
- レナードがハーデンをガード: 第1戦と同様にスパーズは複数のディフェンダーをハーデンにぶつけたが、基本的にはティップオフからカワイ・レナードがメインでハーデンをマーク。
- スモールラインアップ: この日のスパーズはウィングを4番に置くスモールラインアップをいつも以上に多用。特にレナードが4番、オルドリッジもしくはガソルが5番のユニットは破壊力抜群で、点の取り合いでロケッツに競り勝ち、第4Q序盤のジョナサン・シモンズがPFポジションに入った時間帯(パーカー、ミルズ、ジノビリ、ガソル)も大当たりだった。
後半に入ると、スパーズのオフェンスがやや停滞。ロケッツはその隙に第3Qを28-23でアウトスコアし、2ゴール差にまで迫ったが、スパーズは第4Q開始からマヌ・ジノビリやジョナサン・シモンズらセカンドユニットがステップアップして9連続得点をあげ、再び二桁点差を獲得。その直後にパーカーが怪我で途中退場するという最悪のアクシデントに見舞われたが、チームの勢いは止まることなく、残り時間4分にはレナードとシモンズの連続スリーでリードを26点に拡大し、ロケッツに白旗を上げさせた。
▼シモンズのストロングムーブからカウントワンスロー
▼ミルズ&レナード
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
HOU | 30 | 25 | 28 | 13 | 96 |
SAS | 33 | 32 | 23 | 33 | 121 |
スパーズは、レナードが34得点、8アシスト、7リバウンド、3スティール、FG成功率81.3%をマーク。パーカーが18得点、ラマーカス・オルドリッジが15得点、ダニー・グリーンが12得点をあげた他、ベンチからはシモンズが20分の出場で14得点と活躍した。ジノビリとガソルはシューティングこそ不調だったものの、2人ともハッスルプレイで大貢献し、ガソルが13リバウンド(6オフェンスリバウンド)/4ブロック、ジノビリが3オフェンスリバウンドを記録している。
▼レナードはキャリア最多の8アシスト
ロケッツは、ライアン・アンダーソンが5本中4本のスリーを沈めてチームハイの18得点、エリック・ゴードンが15得点をマーク。ハーデンは10アシストをあげたものの、FG成功率17.6%の13得点とショットのリズムを掴めず、またフリースロー試投数がわずか6本といつものようにシューティングファウルを稼げなかった。
シリーズ第3戦は、現地5日にヒューストンで行われる。
ボックススコア:「NBA」