【CLE-TOR第3戦】ラプターズがECファイナルで初勝利、ビヨンボはリバウンドで球団新記録
現地21日にエア・カナダ・センターで行われたトロント・ラプターズ対クリーブランド・キャバリアーズのECファイナル第3戦は、シリーズ最初の2試合とは一転、ラプターズがインサイドの攻防でキャブスを圧倒し、99-84で快勝。球団史上初となるカンファレンスファイナルでの勝利をあげ、同時にキャブスに今季プレーオフ初の黒星を与えた。
第1戦と第2戦はインサイドを崩されて大敗を喫したラプターズだが、第3戦ではキャブスをペイントエリアから外に追いやることに成功し、前半から試合の主導権を握る。対するキャブスはジャンプショット中心のオフェンスを展開するも、合計でスリー41本中14本とシュートを思うように決められず、第1Q序盤以降から最後までラプターズを追いかける形となった。
▼キャブスのペイントエリア得点
ゲーム | 得点 | 成功率 |
第1戦 | 56点 | 73.6%(28本/38本) |
第2戦 | 50点 | 64.1%(25本/39本) |
第3戦 | 20点 | 40%(10本/25本) |
キャブスが今季ポストシーズン(11試合)で100点以下に抑えられたのは、この日が初。さらにペイントエリア20得点は、レブロン・ジェイムスがキャブスに移籍してからの2シーズンでワースト記録タイとなる。
ビヨンボが大暴れ
これまであまり注目されなかった選手が大舞台でステップアップし、ヒーローとしてスポットライトを浴びるのも、プレーオフの醍醐味の一つだ。
この日は、ラプターズのビスマック・ビヨンボがインサイドで圧倒的な存在感を見せつけ、7得点、26リバウンド(8オフェンスリバウンド)、4ブロックの大活躍。1試合におけるリバウンド数で、球団史上最高記録を打ち立てた。過去30年のプレーオフで26リバウンド以上を獲得したのは、ビヨンボの他に、1988年のアキーム・オラジュワンと2015年のドワイト・ハワードしかいない。
またビヨンボは、キャブスに8点差まで追い上げられた第4Q残り5分30秒から3連続フィールドゴールを決めるなど、オフェンスでも勝利に貢献している。
これでシリーズを1勝2敗とし、スイープを回避したラプターズは、ビヨンボの他に、デマー・デローザンがゲームハイの32得点、カイル・ラウリーが4本のスリー成功で20得点と、オールスターコンビが復調してオフェンスを牽引。コリー・ジョセフが14得点、パトリック・パターソンとデマーレ・キャロルがそれぞれ10得点をあげた。
▼デローザンのショットが面白いように決まった
ついにプレーオフ連勝記録が途絶えたキャブスは、レブロン・ジェイムスが24得点、J.R.スミスが22得点、チャニング・フライが11得点を記録。カイリー・アービングとケビン・ラブは久々に絶不調で、2人の合計がFG28本中4本の16得点に終わっている。シリーズ最初の2試合はリバウンド数91-61でラプターズを上回ったものの、第3戦は40-54で競り負けた。
キャブスとラプターズのシリーズ第4戦は、現地23日に再びトロントで行われる。
レブロンはアシストでキッド超え
この日5アシストをマークしたレブロンは、プレーオフのキャリア通算アシスト数で1266本に到達。31歳にして、はやくもジェイソン・キッドを追い抜き、歴代3位に浮上した。
▼プレーオフ通算アシスト数
プレーヤー | Ast | |
1 | マジック・ジョンソン | 2346 |
2 | ジョン・ストックトン | 1839 |
3 | レブロン・ジェイムス | 1266 |
4 | ジェイソン・キッド | 1263 |
5 | トニー・パーカー | 1112 |
次のジョン・ストックトンまでがかなり遠い。レブロンが追いつくには、少なくともあと3~4シーズンはかかりそうだ。
ボックススコア:「NBA」