スティーブ・カー「ウォリアーズの守備の強さはマーク・ジャクソンのおかげ」
スティーブ・カーがヘッドコーチに就任して以降、ゴールデンステイト・ウォリアーズは“プレーオフチーム”から“ダイナスティ”へと大躍進を遂げた。
シーズン73勝や開幕24連勝など、数々の新記録を打ち立て、3年(レギュラーシーズン)のスパンにおける勝利数で史上最多となる207勝を獲得(2位は1995-98ブルズの203勝)。そして今年のプレーオフでは、前代未聞の16勝0敗優勝まであと2勝に迫っている。
ウォリアーズといえば、歴代屈指のシューターたちとプレーヤー/ボールムーブメントを軸にした圧倒的なオフェンス力が目を引くが、その強さの神髄は、どんなスタイルにも対応できる優れた守備力だ。ここ4シーズンでは常にディフェンスでリーグ上位4位に入っており、今年のファイナルでは、最初の3シリーズで100ポゼッションあたり120点を平均していたキャブスをわずか97.4点(100ポゼッションあたり)に抑えている。
カーHCは現地6日の記者会見で、「どうやってここまで素晴らしいディフェンシブチームを作り上げたのか?」という質問を受けた際、「マーク・ジャクソンのおかげ」と前任のヘッドコーチを称賛した。
「(ウォリアーズのディフェンスを作ったのは)私じゃない。マーク・ジャクソンだ。私はテレビで仕事をしていた時に、何年もウォリアーズの試合をカバーしたが、毎年のようにリーグワーストのディフェンシブチームの1つだった。そこでマークが就任し、タフなディフェンス・マインドを持ったチームへと生まれ変わることに焦点を置いた。アンドリュー・ボガットの獲得がチームのアイデンティティを変えたと思う」
カーHCが就任した頃には、すでに守備第一のチーム基盤が出来上がっていたという。そしてカーHCは、ドレイモンド・グリーンを先発起用することによって、そのシステムを進化させた。
「私がヘッドコーチになった前の年、ウォリアーズはディフェンスでリーグ4位だった。すでにトップ5だ。チームの能力はわかっていた。だから守備に関しては、何一つ変えていない」
「ドレイモンドが先発のパワーフォワードに落ち着いてからは、以前よりもスイッチを多用するようになった。だが根本的なスキームはほとんど変わっていない。ディフェンスにおけるアイデンティティをすでに確立していたからだよ。私の主な仕事は、オフェンスに動きと流れを与えることだった」
「私はコーチとして本当に恵まれている」とカーHCは自身の境遇を語る。
ウォリアーズのディフェンスは、サイズとクイックネス、IQのすべてを持ち合わせたケビン・デュラントを加えたことで、さらなる高みにのぼった。そして試合を重ねる度に成長している。「Strength in Numbers」(数の力、チームワークの力)というスローガンは、ウォリアーズの守備スタイルにまさにぴったりの言葉だ。
参考記事:「ASAP Sports」