W杯敗退したリトアニアの監督、試合後の会見で審判を痛烈に批判
大会8日目となった9月7日のFIBAワールドカップ2019では、2次ラウンドのグループLから世界ランク3位のフランスと6位のリトアニアが対戦し、フランス代表が大接戦の末に78-75で勝利。
これでグループLは、それぞれ1試合を残した時点でフランスとオーストラリアが4勝0敗、リトアニアとドミニカ共和国が2勝2敗となったため、上位2チームの決勝トーナメント進出と下位2チームの本戦敗退が確定した。
この日のフランスvsリトアニア戦で勝敗を大きく左右したのは、1ゴール差で迎えた第4Q残り30秒でのノーコール。
リトアニアはヨナス・バランチュナスが残り30秒でシューティングファウルをドローして、同点のチャンスを獲得。1本目のフリースローを沈めて試合を1点差に持ち込むと、続いて2本目も成功させたかに見えたが、リムの上で跳ねながら入りそうになっていたボールは相手チームのルディ・ゴベアによって外に弾き出されてしまう。
NBAとFIBAではゴールテンディング(インタフェア)に関するルールが異なる。NBAではリムの仮想シリンダー上にあるボールに触れるとバイオレーションとなるが、FIBAではボールが一度リムに当たった時点で「ショットが終わった」とみなされるため、シリンダー上にあるボールをスワットしたりタップインしたりできる。
ただFIBAのルールでも、ボールを外に弾き出す際にリムやバックボードに触れることはできない。なので今回の場合も、ゴベアに対してインタフェアをコールし、フリースローがカウントされるべきだっただろう。
その後試合は、残り15秒にナンド・デ・コロが2点のジャンプショットに成功。フランスがそのまま逃げ切り、リトアニアの予選敗退が決まった。
試合後、リトアニア代表のダイニュス・アドマイティスHCは記者会見でFIBAの審判を痛烈に批判。Fワードを交えながら「こんなのはジョークだ。バスケットボールじゃない」と怒りを爆発させた。
「あのような審判行為について私に何を言えというのだ?これで2試合連続だ。前のオーストラリア戦ではラグビーのような試合をやらされ、そして今日は少しもフィジカルなプレイが許されなかった。こんなのはただのジョークだ。これはバスケットボールではない」
「ビデオ判定のシステムは一体何のためにあるんだ?賢さなんて求めていない。ただ誠実であってくれ。試合を止めてビデオ判定でプレイを確認するだけだ。選手たちはこの夏に2カ月間も家族と離れて頑張ってきた。報酬なんて一銭もないにもかかわらずだ。私はそんな彼らを心から尊敬している。だがFIBAにはバスケットボールをリスペクトしていない人間がいる。This is a f***ing joke!」
– ダイニュス・アドマイティスHC
https://twitter.com/BasketNews_lt/status/1170354912653381632
なおリトアニア代表チームは試合後、FIBAに対して公式な抗議を申し立てた模様。翌日FIBAは声明文を発表し、その中で「リトアニアのフリースローはカウントされるべきだった」と誤審があったことを認めている。
ボックススコア:「FIBA」