今季のビンス・カーターが絶好調
来年1月で40歳の誕生日を迎える大ベテランのビンス・カーターが、2014年にメンフィス・グリズリーズに移籍して以降でのベストシーズンを送っている。
今季のカーターは、開幕10試合にベンチ出場し、10.4得点、4.2リバウンド、FG成功率47%、3P成功率36%を平均。現地11月8日のデンバー・ナゲッツ戦と14日のユタ・ジャズ戦では、それぞれ20得点を獲得する大活躍をみせた。Basketball Referenceによると、39歳以上のベンチプレーヤーが20得点以上を記録したのは、2006年のクリフォード・ロビンソン以来初となる。
▼ナゲッツ戦、20得点/5アシスト/2ブロック
もちろん昔のような超人的な爆発力はもうないが、とても良いリズムでシュートを打てており、フィニッシュの際も、ディフェンダーに体をぶつけながら、スピードを落としたり、反対の足でジャンプしたりしてタイミングを上手くずらすなど、ベテラン技に磨きがかかっている。とはいえ、“ヴィンサニティ”が完全に失われてしまったわけではなく、ジャズ戦のクラッチタイムには、ベースラインカットからマイク・コンリーのパスを受け、勝負の決め手となる豪快なツーハンドダンクを叩き込んだ。
また守備面でもチームに大貢献しており、ミネソタ・ティンバーウルブズとのシーズン開幕戦では、第4Qの正念場にアンドリュー・ウィギンスをロックダウンし、リーグ最年長の一人とは思えない好ディフェンスを披露した。
39歳になったカーターが攻守でここまで活躍するとは、正直かなりのサプライズだ。グリズリーズがここ数年探し続けていた頼れるベンチスコアラー/プレーメーカーの役割を見事にこなしている。
今季からベンチ出場となったチームメイトのザック・ランドルフは、ジャズ戦の試合後、「カーターと2~3年の契約を結ぶべきだ」コメントし、カーターがチームにもたらす影響力について語った。
「ビンスは素晴らしい。彼はもともとスターターで、それからベンチプレーヤーになった。そのことについて、いつも話を聞いてもらっている。『どうやって(ベンチ出場の)役割を受け入れたのか?どうすれば準備万端でいられるのか?』、そういった質問だよ。彼は経験者だからね。今の僕が体験している問題で、すごく助けになってくれている。それだけじゃない。ビンスはとにかくプロフェッショナルで、常に若手たちをサポートしている。常にみんなに声を掛けながら、チームを奮い立たせてくれる。彼は間違いなく殿堂入りすべき選手だ」
– ザック・ランドルフ
スタッツ:「NBA」