ウォリアーズが第1戦でスパーズを破壊
NBAでは現地14日、2018年プレイオフの第1ラウンドが開幕し、オラクルアリーナでウェスト2位のゴールデンステイト・ウォリアーズと7位のサンアントニオ・スパーズが対戦。ウォリアーズが113-92で圧勝し、シリーズの先手を取った。
第1戦でのスパーズは、予想以上に手も足も出なかった。第3Qを終えた時点で、ウォリアーズのアシスト数がスパーズのFG成功数を上回っていたほどだ。
この日の試合では、ウォリアーズが32アシスト、51リバウンドを記録したのに対し、スパーズは19アシストと30リバウンド。本来ならアドバンテージになるはずのリバウンド争いで大きく競り負け、スパーズのオフェンスリバウンドは合計でわずか3本(ウォリアーズ15本)、セカンドチャンス得点はゼロに終わっている。
一方で、レギュラーシーズン終盤は失速気味だったウォリアーズだが、第1戦では王者の貫禄を見せ、カリー不在ながら、序盤からほぼ完璧にゲームプランをエクスキュートした。
スイッチを多用するスパーズ守備に対して、ケビン・デュラントがミスマッチを攻めながらオフェンスを組み立てて流れを引き寄せ、ディフェンスでは積極的にラマーカス・オルドリッジをダブルチームして、スパーズの得点源をシャットダウン。この日のウォリアーズは、クレイ/KD/イグダーラ/ドレイモンド/マギーというPGのいないイレギュラーな先発ラインアップで試合に臨んだが、デュラントとグリーンが見事に司令塔を務めた。
ウォリアーズは、クレイ・トンプソンがゲーム最多の27得点、デュラントが24得点/8リバウンド/7アシスト、ドレイモンド・グリーンが12得点/11アシストを記録。オールスターブレイク以降で先発出場の機会が増えたジャベール・マギーは15得点をマークしつつ、オルドリッジの守備で素晴らしい仕事をして勝利に大貢献した。
これでレギュラーシーズンからアウェイ9連敗となったスパーズは、ルディ・ゲイが15得点、オルドリッジとブリン・フォーブスがそれぞれ14得点をマークしたが、二桁得点に達したのはこの3選手のみ。フロアにシューターを増やして、オルドリッジの負担を減らそうと、後半からカイル・アンダーソンの代わりにゲイを先発起用した際に、少し流れが良くなっていた印象なので、第2戦以降はゲイの活躍の機会が増えるかもしれない。
今季はオールラウンドなフォワードとして成長ぶりを見せたアンダーソンだが、外のシュートが相変わらず弱い。ウォリアーズはアンダーソンを放置する気満々なので、このシリーズでは、オルドリッジ+他のノンシューター(デジャンテ・マレー)とフロアをシェアさせるのは厳しそうだ。
スパーズにとって実力差を見せつけられるような形となった第1戦だが、ロードゲームでの不調は今に始まったことではないので、ホームに帰ってからの復調に期待。グレッグ・ポポビッチHCは試合後、デュラントに対するアジャストメントについて、「次の試合までにダニー(グリーン)の身長を伸ばして、もっと高く跳び、もっと素早く動けるようにする」と冗談を交えながら語っていたが、他に何か秘策があるのだと信じたい。
個人的な希望を言えば、ミルズやパーカーが振るわない時は、新人のデリック・ホワイトにもっとプレイタイムを与えてほしい。
ボックススコア:「NBA」