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アンドレイ・キリレンコ 引退
2015 6 2

オフ・ザ・ボールのスペシャリスト アンドレイ・キリレンコが現役引退

アンドレイ・キリレンコ, オフ・ザ・ボール, ディフェンス, 引退 4

2004年のNBAオールスターに選出された元ユタ・ジャズのフォワード、アンドレイ・キリレンコが、ついにプロバスケットボール選手としてのキャリアを終える様子。今回、FIBAヨーロッパ選手権2015のロシア代表チームに招待されなかったことで、現役引退を決意したようだ。『Basketball Insiders』のDavid Pick氏が報じている。

Andrei Kirilenko – wasn't invited to Russian squad at EuroBasket – is retiring. It's a wrap.

— David Pick (@IAmDPick) June 1, 2015

わずか15歳の時にロシアのリーグでプロデビューを果たしたキリレンコは、1999年にロシア人として初めてNBAドラフトで1巡目指名を受け、2001年にジャズに入団。合計13シーズンのNBAキャリアを通して11.8得点、1.8ブロック、1.4スティールを平均し、オールスター出場やオール・ディフェンシブチーム選出(3回)などの功績を残した。

Mr.5×5

「5×5」とは、1試合で5得点、5リバウンド、5アシスト、5スティール、5ブロック以上を獲得すること。極めてレアなスタッツで、過去30年間でわずか15回しか達成されていないのだが、その内の3回はキリレンコによるものだ。キリレンコ以外で複数回の5×5を獲得した選手は、アキーム・オラジュワン(6回)しかいない。

▼14得点、8リバウンド、9アシスト、6スティール、7ブロック 

オフ・ザ・ボール

キリレンコが最も得意としたのは、スタッツには表れにくい裏方の仕事。ヘルプディフェンスやディナイ、カット、スラッシュなど、ボールを持っていないシチュエーションでの仕事だ。

キリレンコは昨年2月、ブルックリン・ネッツ専門の情報サイト『The Brooklyn Game』とのインタビューで、自身のプレースタイルについて語っている。

「これが正しいとか間違っているとか言いたいわけじゃないが、特にアメリカでは大部分の選手たちが個人技に力を注いでいると思う。個人技、1 on 1で相手を負かすことがNBAや大学バスケにおいて大きな役割を占めている。だけど、オフ・ザ・ボールのプレーはしばしば過小評価されてしまっているよ。ボールを持たない状況で、足を動かしてチャンスを見つけられる選手は、2倍の活躍ができるんだ」

「デビュー当初から、攻守両方でエネルギッシュに動き回りながらプレーしてきた。僕が素晴らしいシューターだったことは1度もない。ボールを持たないでプレーするのがずっと大好きだったんだ」

ヘルプディフェンス

キリレンコのオフェンススタイルは、彼のディフェンス面にもよく反映されている。自分がマークしている選手だけでなく、コート全体を見渡せる広い視野を持っており、ヘルプに入るタイミングなどが絶妙に上手い。相手の動きを先読みして忍び寄り、ボールを奪って試合の流れを変える。キリレンコはそうやって数多くのスティールとブロックを積み上げてきた。

「フィーリングなんだ。ゲームを先読みして、的確なタイミングで的確なスポットに入る。身体能力はもちろん大切だ。でも、相手の動きを読む能力、オフボールでプレーする能力、正しいタイミングで正しい場所に動く能力。これらのスキルにはとても価値があると思う」
– アンドレイ・キリレンコ

▼ヘルプからスワットブロック

「1 on 1では、85~90%の確率でオフェンスが勝つ。オフェンス側はファーストステップを持っているし、何をやろうとしているのか理解しているからね。反対にディフェンス側は相手の魂胆がわからない。だから1 on 1では、オフェンスプレーヤーは目の前のディフェンスだけに集中して、後ろから来るヘルプディフェンスが見えていない場合が多いんだ」

エースキラー

キリレンコは1 on 1ディフェンスの能力も非常に高い。どの選手をどのようにして守るべきかを心得ており、キャリアを通してリーグのトップスコアラーたちを相手に効果的なディフェンスを披露してきた。

例えば、ケビン・デュラントをガードする際は、常に前に出てフロンティング。相手に理想的な位置でボールを持たせないようにし、パスを受けるという単純な作業をより大変なものにすることが大切だと語る。

「僕の上からパスを通すのは難しい。僕がフロンティングすれば、ボールをキャッチするのがより困難になるんだ。もしデュラントに簡単にボールを渡してしまえば、彼にフリーダムを与えることになる。次に何をすべきかわかっているからね。だけど、まずパスを受けるのに苦戦したなら、彼はこう考えるだろう、『苦労して、ようやくボールを手に入れた』と。すると次の判断が遅れるんだ。偉大なプレーヤーたちは瞬時の判断ができる。もちろんデュラントもこういったディシジョンメイキングには優れているよ。だけど彼の仕事をより困難なものにすることはできる」

一方で、カーメロ・アンソニーのようにパワーで攻めてくるプレーヤーをガードする場合は、フロンティングせずに、相手をペイントエリアの外に押し出し、出来る限りゴールから遠い位置でボールを受けさせる。

また、スイッチが起こった際など、1番(PG)から5番(C)までフレキシブルにガードできる守備範囲の広さも、キリレンコの最大の強みの一つだった。

「僕は確かに1番から5番までガードできる。例えば、センターとしてシャックをガードするとしよう。もちろん試合を通してずっと付くわけじゃない。だけど短時間、スイッチの時など、5~6秒くらいなら封じ込めることができるはずだ。シャックをパワーで抑えるのは、さすがに無理だよ。だけど彼の周りを動き回って、簡単にボールが渡らないようにする。もしくはファウルするか、小細工を仕掛けて苛立たせるか。とにかくシャックが簡単にパスを受けられないようにするよ」

「対戦相手を知り尽くす必要がある。もしスイッチでレイ・アレンをガードすることになったなら、インサイドに下がるのは不可能だ。ペリメーターを死守しなければならない。そして毎試合ごとに、フロアで何が起こっているのかを理解する必要があるんだ。誰が絶好調で、誰が不調なのか、といったことも含めて」
– アンドレイ・キリレンコ

Image by globalite/Flickr

ソース:「David Pick」

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