【ファイナル第2戦】レブロンのトリプルダブルでキャブスが延長戦勝利、シリーズタイに
2試合連続でのオーバータイム決着となった現地7日のNBAファイナル第2戦は、レブロン・ジェイムスが今季ポストシーズン2度目のトリプルダブルを獲得し、キャブスが95対93で勝利。シリーズを1-1のタイに戻した。
カイリー・アービングの離脱を受け、不安だらけの状況で第2戦に臨んだキャブスだったが、この日は序盤からスローペースな試合に持ち込むことに成功する。
特に後半からは、第1戦と同じく、レブロンのアイソレーションやピック&ロールを中心に、ショットクロックをたっぷりと使ったオフェンスを展開。同時にオフェンスリバウンドや相手のルーズボールファウルでセカンドチャンスをつかみ、ウォリアーズ得意のトランジションオフェンスを牽制すると、第3Q終了時点で試合は62対59のロースコア、そして第4Q残り5分にはキャブスが11点のリードを奪った。
しかしそこからウォリアーズが19-8のランで猛反撃を開始。残り1分20秒にハリソン・バーンズの3点プレーで2点差に詰め寄ると、残り8秒にはステファン・カリーがレイアップを成功させ、試合は再び延長戦へと突入する。
▼カリー、同点のレイアップ
デラベドバ
この日はアービングの代わりにスタメン出場の大役を任されたマシュー・デラベドバ。42分の出場で9得点、5リバウンド、6ターンオーバー、FG成功率30%と、スタッツだけをみればやや物足りない感じだが、試合を通してMVPのカリー相手に素晴らしいディフェンスを披露した。
さらに第4Qからの正念場では、得点やリバウンド、スティールでも大活躍。キャブスの1点ビハインドで迎えたOT残り10秒には、オフェンスリバウンドからのフリースローを2本とも成功させ、決勝点を決めている。
▼デリー、第2戦ハイライト
第2戦のカリーは、FG成功率21.7%(23本中5本)、スリー成功率13.3%(15本中2本)をマーク。15本の3Pアテンプトと12本の3Pミスは、ファイナル史上最多記録となる。
デラベドバはウォリアーズのラストプレーでも、カリーの逆転アテンプトをエアボールさせた。この試合の影のMVPだ。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | OT | ||
CLE | 20 | 27 | 15 | 25 | 8 | 95 |
GSW | 20 | 25 | 14 | 28 | 6 | 93 |
キング・ジェイムス
第2戦のレブロンは、39得点、16リバウンド、11アシストで、プレーオフキャリア13回目となるトリプルダブルを獲得。第1戦に引き続き、チームを一身に背負う圧倒的なパフォーマンスをみせ、キャブスに球団史上初のファイナル白星をもたらした。
レブロンはファイナル2試合の平均で41.5得点、12リバウンド、8.5アシストを記録。過去に類を見ないレベルの活躍ぶりだ。残りのシリーズでもこのペースを維持できれば、仮にキャブスが優勝を逃しても、レブロンがファイナルMVPに輝く可能性があるかもしれない。
※過去に敗北したチームの選手がFMVPを獲得した例は、1969年レイカーズのジェリー・ウェストのみ(7試合で37.9得点、4.7リバウンド、7.4アシストを平均)
キャブスは他に、ティモフェイ・モズコフが29分の出場で17得点、11リバウンドのダブルダブルをマーク。トリスタン・トンプソンはわずか2得点に終わったものの、7本のオフェンスリバウンドを含む14リバウンドを記録し、勝利に貢献している。
J.R.スミスは13得点を獲得したが、OT残り30秒で6ファウルにより退場。特に終盤はケアレスなファウルを連発し、あと少しで第2戦の敗因になるところだった。
アービングはチームの活躍を病院のベッドから見守っていた様子:
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トンプソンが奮闘
ウォリアーズは、カリーやドレイモンド・グリーンが精彩を欠く中、クレイ・トンプソンが序盤からチームの得点源となり、ポストシーズンキャリア最多タイとなる34得点を記録している。
ハッピーなウォリアーズファンが少なくとも1人
第2戦では、1人のラッキーなウォリアーズファンがハーフコートチャレンジに成功。景品である新車のBMWを手に入れた。この日のカリーのシューティングタッチは、どうやらこの男性に渡っていたらしい。
これでファイナルシリーズはタイとなり、キャブスがホームコートアドバンテージを奪う形となった。第3戦は、現地9日にクリーブランドで行われる。
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ボックススコア:「NBA」