デアンドレ・ジョーダンの利き手はどっち?
ロサンゼルス・クリッパーズのデアンドレ・ジョーダンは、左手でフリースローを打つ。なので左利きということになっている。しかし、いつも近くでジョーダンのプレーを見ているクリッパーズのチームメイトたちは、どちらが本当の利き手なのか判断しかねる時があるらしい。
「ジョーダンの利き手がどっちなのか、大抵の場合わからない。左手と同じように右手でもシュートを打っているように見える」
– ポール・ピアース
現地2月22日に行われたフェニックス・サンズ戦、ジョーダンは右手でのドライビング・レイアップやランニング・フックショットなど、ゴール下で見事なライトハンド・フィニッシュを披露し、17得点をあげた。
3年前にブランドン・ナイトをポスタライズした例のアリウープダンクも右手だ。
クリパーズのJ.J.レディックは、ここ2シーズンの間、ジョーダンに右手でフリースローを打つよう提案し続けてきたそうだ。2月22日のサンズ戦後のインタビューでは次のように語っていた:
「ジョーダンは左足からジャンプする。ほとんどの右利き選手がそうするようにね。ジョーダンの利き足は左足だ。彼はすべてのジャンプフックやランニング・フックを右手で打っている。ゴール下でのフィニッシュは右手。それがすごく上手いんだ」
– J.J.レディック
実際のところジョーダンは、野球やボウリングのボールを右手で投げ、ゴルフも右利きのスタンスだという。こうなると本当は右利き、もしくは完全な両利きじゃないのかと思ってしまうが、本人はあくまで左利きだと主張している。
「家族の中で左利きは僕だけで、右手を使うように躾けられた。だからいくつかのことは両手でこなせるよ」
– デアンドレ・ジョーダン
ちなみにジョーダンは、右手でフリースローを打とうとチャレンジしたこともあるそうだ。でもうまくいかなかった様子:
「右手でシュートしようとしたこともあったけど、ほとんど何も変わらなかった。むしろもっと酷かったかもしれない。ずっと左手で練習してきたので、これからもそうしていこうと思う」
ジョーダンはキャリア8シーズンでフリースロー成功率42%を記録。アテンプト数は年々増え続けている一方で、成功率は4シーズン目に1度平均50%を超えたものの、その後は40%前後を行ったり来たりしてほとんど変わっていない(アテンプト数でキャリアハイとなる今季は、平均8.0本中3.3本の43%)。
プロの選手がキャリアの途中でシューティングハンドを変えるなんて話はまず聞かないが、NBAで前例がないわけではない。子供の頃からずっと左手シューターだったというクリーブランド・キャバリアーズのトリスタン・トンプソンは、デビュー3シーズン目から右手でフリースローを打つようになった。その効果は、2011-12~2012-13シーズンの58.6%(483本中283本)から2013-14~2015-16シーズンの65.9%(770本中508本)へと、それなりに成功率が上がっている。
参考記事:「OC Register」