【ウェスト決勝】ウォリアーズが敵地での第1戦に快勝
現地14日にトヨタセンターで行われたヒューストン・ロケッツ対ゴールデンステイト・ウォリアーズのウェスタンカンファレンス第1戦は、後半のペースを支配したウォリアーズが119-106で勝利。敵地でシリーズ先勝をあげ、ホームコートアドバンテージを奪った。
この日のウォリアーズは、ケビン・デュラントがチームハイ37得点、クレイ・トンプソンが28得点をマークしてオフェンスを牽引した。
開始直後にアンドレ・イグダーラが2ファウル、さらにドレイモンド・グリーンもテクニカルファウルをコールされるなど出だしでつまづき、第1Q中盤で9点差を奪われたウォリアーズだったが、そこからデュラントがアイソレーションからミドルレンジのタフショットを沈めまくって流れを変えると、同点で迎えた第3Qから29-16のランを展開して主導権を掌握。第4Q序盤で4点差まで迫られたが、クレイ・トンプソンとグリーンを中心にしたセカンドユニットの奮闘ですぐにリードを二桁に戻し、終盤は2ゴール差以上を保ったまま快勝を収めた。
▼KDのプルアップジャンパーは本当にチートレベル。今季プレイオフのデュラントは、OKC時代以上にアイソレーションの頻度や精度が増している印象
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ウォリアーズはKDとトンプソンの他、ステフィン・カリーが18得点、8アシストを記録。まだコンディションが100%ではない印象で、スリー成功数がわずか1本だったものの、ドリブルで積極的にインサイドを攻め、ペイントエリア内で8本中7本のショットを決めた。
▼守備面で繰り返しターゲットにされていたカリーだが第3Qには流れを大きく引き寄せるファインプレイ
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敗れたロケッツは、ジェイムス・ハーデンが41得点、7アシストで大活躍。ただその一方で、この日のハーデンはディフェンスで精彩を欠き、ペネトレーションやバックドアカットを何度も許している。
他には、クリス・ポールが23得点/11リバウンド、エリック・ゴードンが15得点、クリント・カペラが12得点をマークしたが、二桁得点を獲得したのは4選手のみ。そのほかの6選手(アリーザ、バーアムーテ、タッカー、ネネ、アンダーソン、グリーン)は合計でFG24本中5本の15得点と、ロールプレイヤーを完全にシャットダウンされてしまった。
▼ハーデンもKDに負けじとアイソレーションで大暴れ
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この日のロケッツは守備があまり機能していなかった印象。特にクレイ・トンプソンに15本の3Pアテンプトを許してしまったのは致命的だ。しかもNBA.comのデータによれば、クレイのスリーアテンプトの15本中12本がオープンもしくはワイドオープンとなっている。
▼ロケッツのカムバックを終わらせた一撃
本来ならば、ロケッツが得意とするオールスイッチディフェンスは、クレイのようなオフボールシューターを封じ込めるのに効果的なスキームだ。
もちろんすべてのスクリーンに対してスイッチすることでミスマッチが頻繁に生じ、結果としてデュラントに好き放題やられたわけだが、それはロケッツにとっては想定内。どれだけKDにミスマッチを攻められてもできる限り1on1で対応し、その代わりにカリーとクレイのアウトサイドショットを制限するのが戦略だが、それが上手くいかなかった。
第2戦以降でロケッツが取れるアジャストメントとしては、ジェラルド・グリーンの代わりにもう少しバーアムーテの出場時間を増やしても良い気がする。オフェンスの大部分がハーデンとクリス・ポールのアイソレーションなので、それならば守備重視のラインアップを増やすのも一つの手だろう。ただバーアムーテのシューティングスキルが、肩の怪我から復帰して以降で完全に失われてしまっているのが痛い(レギュラーシーズンでの3P成功率は36.5%だったが、プレイオフでは16.7%)。
シリーズ第2戦は現地16日にヒューストンで行われる。
ボックススコア:「NBA」