【ハイライト】クレイ・トンプソン伝説の「Game 6」、負けたら終わりの試合で新記録樹立
4年前の2016年5月28日、NBAではゴールデンステイト・ウォリアーズとオクラホマシティ・サンダーがチェサピーク・エナジー・アリーナでウェストファイナル第6戦を戦った。
「1ピリオド37得点」と並んで、クレイ・トンプソンのキャリアを代表するパフォーマンスであり、結果として後のNBA勢力図を変えることとなった試合でもある。
2016ウェスタンカンファレンス・ファイナルのシリーズは、完全に予想外な展開で終盤に突入した。史上初のシーズン73勝を達成したウォリアーズを相手に、サンダーはサイズと運動量の力技でマッチアップを圧倒。シリーズ5試合を終えたところで、サンダーが3勝2敗でファイナル進出に王手をかける。
そして迎えたオクラホマシティでの第6戦。絶対的にサンダー有利な状況であり、実際に試合もサンダーが大部分で主導権を握る形となるが、トンプソンが勝負所で覚醒してウォリアーズのシーズンを救った。
この試合でのトンプソンはゲーム最多の41得点をマーク。第4Qだけで19得点をマークし、トータルでNBAプレイオフ最多記録となる11本のスリーを沈めた(クレイの他にプレイオフで二桁のスリーを成功させた選手は、2019年のデイミアン・リラードのみ)。
ゾーンに入った時のトンプソンは、史上最強レベルのチートキャラだ。超クイックリリースからガード不可能なタフショットをズバズバ決めてくる。この第6戦の終盤に決めたロングスリーは、何度見返しても鳥肌が立つ。
その後ウォリアーズは、2002年のLAL対SACシリーズ以来14年ぶりとなるウェスタンカンファレンス・ファイナルの第7戦を制し、2016ファイナルに進出。もしこの試合でトンプソンが覚醒せず、OKCが勝利していたなら、ケビン・デュラントのウォリアーズ移籍は実現しなかっただろう。
トンプソンは、2勝3敗で迎えたヒューストン・ロケッツとの2018年ウェストファイナル第6戦でも35得点、スリー9本成功で大活躍。崖っぷちに強い。
なおトンプソンは、トロント・ラプターズとの2019ファイナル第6戦でも、第3Qに膝を故障するまでの32分間でFG12本中8本成功からゲームハイの30得点をマーク。もしトンプソンの怪我さえなければ、ウォリアーズが3連覇を達成していた可能性も高い。